【参戦記⑥】「ナイトパートと幻覚」:上州武尊山スカイビュートレイル120K(2018年9月23・24日)

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レポート第6弾です。

そろそろ、自分で読み返したときに嫌になりそうな記事数になってきましたが、それだけ内容が濃かったということでご容赦を。

 

今回は、ナイトパートについてのあれこれです。

 

 

ナイトなゲレンデバーティカル

 

A3エイド(武尊牧場スキー場:47㎞地点)を17時過ぎに出発してしばらくすると、日が暮れてきました。いよいよナイトパートに突入です。

ここからは武尊牧場スキー場、片品高原スキー場、オグナほたかスキー場、としばらくはスキー場パラダイスとなります。つまり、待っているのは「ゲレンデ」。

皆さまご存知の通り、ゲレンデとは「滑る」ものであり、決して「登る」ものではありません。が、トレランの世界ではこういうのが好きな輩がたくさんいるわけですね。僕はまぁ……嫌いではない(笑)

去年の70kのときは日中の明るいうちに通過したこのゲレンデパラダイスですが、今回は「夜ゲレンデ」です。

ウィンターシーズンであれば、幻想的にライトアップされた白銀のゲレンデと広瀬香美の音楽でテンションがあがるであろう「夜ゲレンデ」ですが、我らトレイルランナーの前に広がるのは、ひたすら漆黒の立ちはだかる壁(笑)

あ、でも、写真では伝わりづらいですが、ゾンビ化したランナーたちのヘッドライトの光が連なる様はなかなか綺麗ですよ(笑)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

どのゲレンデもなかなかのロングコースで30分程度ひたすら登ります。僕はこのゲレンデバーティカルでまぁまぁの人数をパスしたのですが、それでもこのくらいの時間はかかったので、ここでリアルにゾンビ化していると、それ以上掛かります。

ゲレンデに突入する前にはしっかりと補給をして、且つ、「こっから30分以上登りだぞ!」と一度”魂”を入れ替えてから登り始めることをお薦めします(笑)

ちなみにゲレンデを登っている途中からガスってきて、登り切ったところはこんな感じ。ホラー映画か。

 

 

 

 

 

 

ゲレンデは登ったら下るんですが笑、このガスの中での下りはヘッデンの灯りも乱反射して役に立たず視界はほんの数メートル。一定の距離で設置されている道しるべのLEDの灯りも、ある程度近づかないと視認できませんでした。方向が合っているのかもよくわからないまま、とりあえず相方のブツブツを聞きながら下りました(笑)

 

ちなみにA4エイド(片品高原スキー場:59㎞地点)は奥宮選手のFun Trailsが出迎えてくれます。ランナーを元気づけてくれる爆音の音楽と、そして奥宮選手自ら、

「エイドまでもうすぐだー!ようこそー!ナイスラーン!」

と、ゲレンデの下からマイクパフォーマンスで出迎えてくれます。

 

トレランのナイトランは人間界とは完全に隔絶されるので、人の存在がわかったときの安心感ときたら!これは経験者にしかわからないでしょう。奥宮選手の気遣い、本当にありがたいですね。

 

 

 

 

 

 

▼去年も撮ったけど今年も!僕らが奥宮さんと話している最中、「ようこそー!」のマイクパフォーマンスが中断されてしまってました。すみませんm(__)m

 

 

 

 

 

 

ゲレンデパートは、下りでの膝への負担が半端ないので、相方の”爆弾膝”が爆発しないようにかなりゆっくり進みました。がしかし、このA4以降、”貯金”がどんどん増えていきました。

A4到着は20:00過ぎ。関門は21:30だったので1時間半の貯金。(A3では関門18:00に対して、17:00INだったので、貯金は1時間未満でした)

後半になるにつれて、関門設定が緩くなるのもあると思いますが、思った以上に「パワーハイク大作戦」がハマりましたね。むしろこのレースにおいては、パワーハイクが「最適解」だったのではないかと思えるほど(笑)完走狙いであれば「アリ」です。

 

▼パワーハイクでの挽回の様子は相方のブログをどうぞ。(※挽回の様子は中編以降です)

【レースレポート】上州武尊山スカイビュートレイル120ー前編ー

【レースレポート】上州武尊山スカイビュートレイル120ー中編ー

【レースレポート】上州武尊山スカイビュートレイル120ー後編ー

 

 

そしてゾンビの仲間入り – 「眠気」との戦い

 

ゲレンデパートではまだゾンビ化を免れていたわたくし。

相方とも途中「キョンシー」を引き合いにゾンビ化をネタにして、両足をくっつけてキョンシーの”指導”を相方にしながらゲラゲラ笑っていたのですが、誠に残念ながらその後わたくしもゾンビの仲間入りを果たします…。

きっとキョンシーに首筋を噛みつかれたのでしょう。

※ゾンビ化には、ハンガーノック(エネルギー不足)によるものと、眠気によるものの2種類がありますが(というかそんな定義どこにもないけど笑)、僕の場合は「眠気」によるものです。疲労困憊で肉体的にフラフラしているのとは別物。

 

前回の100㎞越えのレース「トレニックワールドin彩の国」で見事にゾンビ化をしたので、今回はその反省を踏まえ、レース前2週間はカフェインを断ちました。このアプローチが正解なのかどうかはともかくできることはやっておきたい。カフェでの打合せでもジュースを注文。

加えて今回は、夜に補給するジェルも、カフェイン含有量がなんと「80mg」というShotsの新作を実戦初投入。いつも使っていたカフェインジェルはマグオンのもので、含有量は「25mg」なので約3倍。

 

 

※shotzの上記商品ページはこちら

 

 

結果は…

これで準備万端のはずだったんですが…

 

結果として、カフェイン抜き&shotz80mgの効果は「発揮されず」でした。

その後早朝に至るまでに計4回、トータル30分の仮眠をすることになります…orz(※shotzが効かないわけではありません。効く人には効くはず)

1回目 A5エイド(オグナ武尊) 10分
2回目 W3ウォーターエイド 5分
3回目 私設エイドという名の立派な仮眠所 10分
4回目 70kコースとの合流地点 5分

一度ゾンビ化すると、今回のように小刻みに寝ても完全復活するまでには時間が掛かります。案の定、今回もそうでした。

仮眠直後は復活するんですが、しばらくするとまたフラフラ…。特に”単調な登り”になると一気に睡魔が襲ってきて、しばらくの間、”蛇行運転”が続きます。レースも佳境を迎える、明け方以降はこの蛇行運転者がたくさん現れます(笑)

山道の蛇行運転は普通に危険なので、単独であればすぐにでもトレイルの脇で爆睡するところですが、ナイトパートの眠気になぜか滅法強い相方が、前をパワーハイクで爆進しているので、うかうか寝るわけにもいきません。

4回目の「70kコースとの合流地点 5分」については、眠すぎて本気でリミットを超えていたので相方に懇願しなんとか了承を得て、トレイル脇で体育座りして眠りコケました(笑)

 

どうしたらいいものか

カフェイン抜きして、shotzカフェイン80mg×2本投入しても、このありさま(他にもカフェイン系の補給はしてました)。

どうしたらいいのか。

あと他にすぐに対策できることとすると、「前日の睡眠量」でしょうか。ロングレースは早朝スタートがほとんどなので、起床はだいたい早朝(というか夜中)の2、3時になります。

逆算すると、最低限の6時間睡眠を確保しようとすると20時か21時には寝ないといけない(今回は5時間半睡眠で途中1回起きた→睡眠の質×)。

8時間睡眠を摂れればベストな気もするけど、そうすると18時か19時には寝ないといけない。日常の生活リズムと違いすぎて、もはやこんな時間に寝れない。睡眠導入剤試すか…ってこれってドーピング?笑

困ったなー。いい対策あったら教えてください。

 

▼A5エイドの様子。眠いのは僕だけではない。

 

 

 

 

 

 

 

今回も見えましたよ、「幻覚」

 

ロングトレイルのナイトパートといったら、これ。幻覚。

幻覚との初めての出会いは、前述のトレニックワールドin彩の国100kでしたが、今回も100k越えの運動時間30時間以上ということで、見れるかなー、と期待していたんですが、見えました^^;

厳密には、夜というよりは明け方。空が白んできて少しずつ気温も上がってくると、見えだす傾向にあるようです。

 

で、今回。

 

夜がうっすら明け始めた早朝、走っていたのはロードの上り区間。前方に人影が見えました。

ロードとはいっても、林道のロード区間です。まだ薄暗いので前に見えている人影も、ヘッドライトをつけているようで光の筋も見えます。

そのときは「あー、前にランナーがいるな。いずれ追いつけるかな」というぐらいにしか認識していませんでしたが、なかなか距離が縮まらない。

ただ、人影の動きをみても特に走っている様子はなし。でもなぜか距離が縮まらない。ヘッデンのライトと思われる光の筋も、なぜか横を射している。前のランナーが前を向いて走っていたら、その人の背中を追っかけているわけなので、光の筋は横には伸びないはず。

ん?

脳が眠気でやられているので、人影もぼんやりとしか見えないのですが、なんか違和感。

しばらくすると、仲間がいるのか、もう一つの人影も見えました。これも見えたり消えたり。

 

しばらくそんな状況(人影と光の筋が見えている状況)が続き、相方とも「前に人がいるね」みたいな話をしていたのですが、人影があった場所の数百メートル手前でふと人影が消えました。人影が見えていたと思われる場所は、何の変哲もない岩と崖。そのときにようやく「あ、いまの幻覚だったんだ」と気づきました。

 

僕はいったい何を求めていたのか…。正直、このときはよからぬ想像が膨らんでしまい、鳥肌が立ちました^^;

 

たいていは自分の「願望」や「そのときに欲しているもの」が見えるらしく、木が人に見えたり(人に会いたい)、森の奥にバスが見えたり(早く帰りたい)、といったところなのですが、今回見えたのは、願望でも欲しているものではなく、単なる「ホラー」でした(汗)

 

ホラー嫌いな僕としてはあまりよろしくない体験でしたが、こんなことも乗り越えつつ129㎞を完走したんだと思うと、やっぱり感慨深いです(笑)

 

 

次回でレポートは完了させます!

 

 

■前回までの記事はこちら

【参戦記①】129㎞ – 未知なる距離への挑戦を目前にして(上州武尊山スカイビュートレイル120k)

【参戦記②】結果報告:上州武尊山スカイビュートレイル120K(2018年9月23・24日)

【参戦記③】装備チェックにて”焦る”の巻:上州武尊山スカイビュートレイル120K(2018年9月23・24日)

【参戦記④】序盤の難所「剣ヶ峰&武尊山」と「泥沼スライディング」:上州武尊山スカイビュートレイル120K(2018年9月23・24日)

【参戦記⑤】レースとは山あり谷あり:上州武尊山スカイビュートレイル120K(2018年9月23・24日)

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