レポート第2弾は、今回のレースの「つらさ(難易度)」をあの手この手で書き連ねてみたいと思います。
なぜかって?それはもちろん…つらかったから笑
完全に主観ではありますが、今回のレースの難易度は5段階評価中、「★★★★☆」!しんどかった!
正直本音としては「★★★★★」なのですが、いずれチャレンジするであろう「100マイル」を控えている身としては、ここで★5つをつけてしまうと、もはや100マイルに参加する資格がなくなってしまうので、★4つとしました笑
今回は「どれだけしんどかったか」を、「つらさの度合い」=「つら度」という独自指標を勝手に設けて、勝手に分析してみました。参考になるかどうかはわかりませんが、他のレースのつら度にも適用できるので、読んで損なし!?
(「つら度」ってなんだよ、センスねーな、というクレームは受け付けません。)
ちなみに「つらさ」を語ることで、決して何かの言い訳をしたいわけではありません(笑)
今回のレースを客観的にみて、このレースがどの程度の難易度であり、それをなぜ元気に走りきれたのか?を、しっかりと振り返っておくことで、今後まだまだ挑戦するであろうロングレースにおいて「あのレースを完走できたんだから大丈夫!」という確固たる自信に繋げたい、というのが真の理由です。
【分析】トレニックワールドの「つら度(難易度)」
「つら度」をみていくにあたり、まずはトレニックワールド100kmの「距離」と「累積標高」をおさらいしておきます。
HPに載っている公式発表では以下の通り。
距離 : 106.0km (※本当は108㎞だそうです)
累積標高(以降「D+」):5,945m
ちなみに累積標高については、相方のGPSウォッチ(EPSON MZ-500)ではゴール後「6,900m」となっていました。累積1,000mの差ってめちゃくちゃ大きいのですが、走った当事者としては「6,900m」ぐらいの辛さはあったのではないかと…
それでは早速「つら度(難易度)」を算出してみましょう。計算式はこちら。超簡単。
「累積標高➗距離」
です。
つまり、トレニックワールド100kmは
「累積標高」5,945m ÷「距離」106km = 【56.08】
この【56.08】が「つら度」です。
ちなみにGPSウォッチで計測された「6,900m」で計算すると、
累積標高6,900m ÷ 距離106km =【65.09】
となります。ご参考までに。
【比較①】他レースの「つら度」との比較
次に比較として、国内の他の100㎞以上のレースでもいくつか「つら度」を算出してみます。
<100㎞>
- FunTrails100K 秩父&奥武蔵 : D+5,560m ÷ 110km =【50.54】
- OSJ おんたけ 100 : D+4,850m ÷ 99.8㎞ =【48.59】
- 信越五岳トレイルランレース2016 : D+3,400m ÷ 100.8㎞ =【33.73】
※2017は D+4,670m ÷ 110㎞ =【42.45】
<100マイル>
- OSJ KOUMI 100 : D+8,510m ÷ 166.6㎞ =【51.08】
- UTMF 2015 : D+7,180 ÷ 168.9km =【42.51】
- OSJ おんたけ 100マイル : D+6,090m ÷ 150.9km =【40.35】
(※各大会の距離と獲得標高は「ITRA登録レース一覧表」から参照)
どうでしょう。
簡単にいうと、「つら度」の値が高いほど「距離に対する獲得標高が大きい」ということです。
関門時間の設定や開催時期、当日の気候などにより条件は異なるので一概にはいえませんが、「距離」と「累積標高」という2つの観点でのみ比較した場合、ポイントが高いほど、たくさん登らされて「つらい」コースだということ。
※100マイルは、100㎞とは別次元のつらさがあると思うのであくまで参考です。
つまり、ここでお伝えしたいのは、
100㎞のカテゴリーにおいては、他のレースを押さえて「トレニックワールド100㎞」が堂々の第一位ということ!(笑)
【比較②】各レースの「完走率」との比較
上記「つら度」を証明するデータとしては、やはり「完走率」でしょう。
レースレポート①でも記載しましたが、今回のレースの完走率は下記でした。
【100km】56.9%(出走:411名 完走:234名)
【100mile】9.0%(出走:166名 完走:15名)
先程あげた他のレースはというと、
<100㎞>
- FunTrails100K Round 秩父&奥武蔵 : 110㎞ D+5,560m 【81%】
- OSJ おんたけ 100 : 99.8㎞ D+4,850m 【84.2%】
- 信越五岳トレイルランニングレース2016 : 100.8㎞ D+3,400m 【60%】
<100マイル>
- OSJ KOUMI 100 : 166.6㎞ D+8,510m 【34%】
- UTMF 2015 : 168.9km D+7,180 【41.5%】
- OSJ おんたけ 100マイル : 150.9km D+6,090m 【48.9%】
信越五岳の完走率が低い理由は出たことがないのでわかりませんが、いずれにしても、やはりトレニックワールドの完走率は低いです。
この理由として当日の「暑さ」があったことは間違いないのですが、もうひとつ挙げるとするならば、飯能・越生特有の「細かいアップダウンの繰り返し」によるところが大きかったのではないかと思います。
最高標高が900mに満たない低山を繋いだコースではありますが、とにかく「細かいアップダウンが多い」!
下記が今回のコース高低図。ギザギザ…
それを証明してくれたのが、今回お世話になった地形図アプリ「ジオグラフィカ」。ジオグラフィカ上で表示された高低図はこちら。
<North>
<South>
一目瞭然!この細かーいギザギザ(アップダウン)がほんとにしんどいのです。いつまで経っても終わらない笑。「ここからは下り基調だぜー♪」と意気揚々に下ったのも束の間、すぐに登り返しがきて、しかもその登り返しがけっこうえぐい。しかもそれが何度も何度もある。へなちょこメンタルを折るには十分。
そして下りは下りで、急すぎてしんどい(笑)。気持ちよく走れたところはロードとあとは数えるほど…。下りだと思ったのにすぐ登り…。気持ちよく下れると思ったのに全然走れない…。
僕はこれを「下り基調詐欺」と呼びたいと思います。今回、飯能・越生をくまなく100㎞も走ったので、もう騙されません。みなさまも、飯能・越生の「下り基調詐欺」にはご注意を!
それと今回たくさんの細かな山々を越えましたが、全部まとめて「ノコギリ連峰」にしよう。
【分析】レース中の気温推移
レースが開催された週末、全国的に5月とは思えない猛暑に見舞われました。
気象庁から出ていた当日の秩父の1時間ごとの気温推移がこちら。
日中の一番暑い時間帯は「外に出ちゃいけないレベル」の暑さでしたね。日差しも突き刺すような夏の日差しでした。
トレイルに入るとさすがに多少涼しくはなりましたが、ロードに出ると灼熱。真夏のような湿度がないだけマシでしたが、各エイドに用意された「被り用の水」はほんとに助かりました。毎エイド、太腿や首筋、そして頭からザブザブ被って、体を冷やしながら日中は進んでいきました。
【まとめ】まさに「サバイバルレース」
今回は暑さも相まって、序盤から、熱中症と思しきランナーたちがぐったりと横たわっている姿をエイド毎に何人も見かけました。まさに撃沈状態。
エイドで耳に届いてくるランナー同士の会話も、
「もうねー、胃が何も受け付けなくなっちゃって、わたしここでやめときますわ」
といったものだったり。
Southに入ってからは、途中森の中から「オエェェッッ!!」という明らかに嘔吐している声が聞こえたり(笑)
まさに「サバイバルレース」といった様相でした^^;
これらを考えると、完走できただけでもけっこうすごかったのかな、なんて気になっちゃいますね。レースが終わって数日が経ち、じわじわとそんなことを実感しています。
というわけで今回は、「こんなにつらい大変なコースを走り切ったんだぜ」という前振りの内容でした(笑)次回は、レース中僕に襲ってきた「苦しみ」について、赤裸々に振り返ります(笑)
そして最後に、しんどいながらも「100㎞を元気に走り切れた理由」と「レース後の体の状態」について書こうと思います。
▼レースレポート③はこちら
▼その他関連記事はこちら
<準備編>
【準備編①テクノロジー】オフラインGPSアプリ「Geograpfica(ジオグラフィカ)」(トレニックワールド100㎞に向けて)
【準備編②知識】気温上昇の予報にビビッて「運動と塩分」について調べてみた(トレニックワールド100㎞に向けて)
【超参考になったので共有】ロングレーサー必見!ベスパ齊藤氏セミナー「ロングレースの食学」
<レースレポート編>
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