今年4月のFUJI(旧UTMF)100マイル以来の「ウルトラトレイル」に参戦してきました。
今回は、FTR100(FunTrails Round 秩父&奥武蔵 100K)。
100マイルではなく100kmですが、「ウルトラトレイル」カテゴリーです。
実はFTR100は2回目の参戦です。2018年に一度出てます。当時のレポはこちら↓
当時の記録は「27時間43分」。それが今回は「約22時間」。めちゃくちゃタイム伸びてる!
当時は相方と一緒にペースを合わせて走ったので、僕のタイムが伸びるのはまぁ順当として、すごいのは相方。ガチの成長幅としてのこの短縮。素直にすごい。
今回は別々に走りましたが、おかげさまで?タイトルの通り、”僅差”となりました。
その辺りも含めてレポ開始。
(1本で書き切ろうと思いましたが、長くなりすぎるので今回はレース回顧録には入らず、結果報告と周辺事項のレポです)
【プロローグ】ウルトラトレイルはやっぱり楽しい!
冒頭で書いた通り、今年4月にFUJI100マイル(165km)に参戦し、完走しました。
100マイル(約160km)を一回でもやっちゃうと「100kmなんて楽勝じゃん」的な感覚にどうしてもなってしまうのですが、「山を100km」って普通に考えてやっぱり長い。
一般的な感覚したらアホな距離だし、案の定職場でもまったく理解されません。
みなさん”ポカーン”とされますw
“どこか違う人種”的な目をされまして、かろうじて投げかけてくる「何時間ぐらい走るんですか?」という質問に対し、「24時間ぐらいですかね〜」と回答。
で、それ以上は話が発展することはないので、基本こちらから早々に話を断ち切りますw
でもね、今回走ってみて改めて思ったのですが、やっぱりウルトラトレイルって楽しい。職場のみんなにも是非チャレンジしてほしいです(ウソです)。
大阪マラソンでサブ3したときも目標達成できて楽しかったし、先日の河津トライアスロンも”やる気なし男”で臨んだ割には楽しかったし、基本どれもこれも楽しいのだけど(楽しめちゃうタチなのだけど)、ウルトラトレイルはなんだか「楽しさの質」が違うんですよね。
単純にレースの時間が長い分、それだけ「充実度」が違うのかなんなのかわかりませんが、今回のレースも僕にとってはとてもとても充実した時間になりました。
結果報告
ということで結果報告から。
どどん!
記録:21時間53分08秒
男子総合:73位/598人(上位12%)
男子年代別(30代)15位/70人(上位21%)
まずは無事に完走!イェイ!
以下、ストラバログのキャプチャ。
消費カロリー、イチニサンヨンゴ!
距離は公表105kmでしたが、僕の手元の時計では110kmオーバー。(ストラバに連携したら108kmになったのはよくわからん)。他の方も110kmって言っていた方が多かったので、まぁ公表数値よりは確実に長かったみたい。
てか、僕もいよいよ心身ともにバクってきたようで、問題なく100km(110km)完走できちゃいました。
余裕で、とはいいませんが、特に致命的なダメージもなく、余力を残してのフィニッシュ。
お陰さまでげっそりすることもなく、正気に満ちた表情でフィニッシュw
まぁ、雨にも降られず、終始コンディションが良かったこともあるかな。(ウルトラトレイルは天候次第で完走の難易度が激しく変わります)
もちろん万事順調だったわけではなくいくつか問題はありましたが(眠気とか眠気とか眠気とか)、これも想定の範囲内。
5年前のFTR100挑戦に始まり今年のUTMF100マイルに至るまで、やっぱり「経験」って強いなと思いました。
あとは、今回FTRに向けて”山トレ”をガッツリしていなかった割には最後までしっかり脚がもったのは収穫。ロードバイク乗るようになったのが何気に効いてる気がする。
レース中の順位変化は以下の通り。
後半にかけてガンガン抜いていったほうがテンション上がるかなと思って、序盤ゆるゆると抑えてたのはありますが、最初のエイドのトイレ行列に並んでる間に50人に抜かれ(相方にも抜かれ)w、以降”モタモタ”を発揮しながらも、尻上がりに順位を上げて、総合73位でフィニッシュ。
参加者は598名なので、73位は上位12%。上出来!
ちなみにタイトルにある通り、相方とはまさかの「9分差」!汗 22時間走って9分差ってどんだけデットヒートやねん。この辺りの事の顛末はレポ②で書きます。
あー、ほんとよかった、負けなくて!!!!w
コースプロフィール
レース詳細の回顧録の前に、FTR100のコースプロフィールをおさらいしておきます。
高低図はこちら。
トレイル率は公表数値で約80%。
ウルトラトレイルでありがちな「実は4割はロードと林道です」みたいなことはなく、ほとんどがトレイルなのですが、最大標高が1,000mにも満たない里山を繋いだコースにも関わらず、奥武蔵秘伝の「細かなアップダウン(秘伝でもなんでもない)」により、累計獲得標高は7,000mを超えるという、甘くみてると痛い目をみるモンスターコース。
これ、僕が勝手につけた「つら度(累積標高÷距離)」という指標で表すと、7,000m÷110km=「63.6」となるのですが、他のレースと比べたら「つら度だいぶ高め」です。
実際問題、「えぐい」と評判な「トレニックワールド彩の国」の参加者(相方ほか)からも「こっち(FTR)のがつらい」という声で、ほぼ一致。
こちらはコース図。
マップ左上の羊山公園(秩父)をスタート&フィニッシュとして、飯能から秩父にかけて延びる西武秩父線になんとなく沿った形で北部南部の里山エリアを繋いだ100km超のコース。
もちろん奥武蔵はもっと奥が深いのですが、「奥武蔵大満喫コース」であることは間違いなし。
で、一言。改めて言いますがw、
「けっこうえぐい」です。
オクムに行き慣れた僕で「けっこうエグい」なので、初オクムなんて人は「エグくて引く」と思いますw
今後FTR挑戦を考えている人は心して掛かるべし。
でも今回思ったのは、里山を繋いだウルトラトレイルって、里山故に比較的町が近いので、FTRのように「エイドをたくさん設営しやすい」というメリットはあるかもですね。(FTRのエイドは110kmで9箇所)
試走の記録
ウルトラトレイル挑戦において「試走」はとても大事。
「試走してもあんまり覚えてないんだよね・・(←はい、僕のことです)」という人でも試走にはできるだけ行った方がいいと思います。
断片的に「この景色、試走のときに見たぞ」レベルでも、レース当日の精神的な負担がかなり軽減されます。
ウルトラトレイルにおいては、レースで疲れてくると思考能力が落ちてくるので、いろいろと考えたり判断したりするのが面倒になるんです。試走しておくとそれを減らせるので楽なのです。
今回は3回に分けて試走しました。一本はちょっとイレギュラー的に、序盤と中盤を繋ぐ形で。コース作成はすべて相方。さんきゅー (^3^)/♪ww
ストラバのログ載せておきます。
<試走1回目>
<試走2回目>
<試走3回目>
いずれも30km前後で中級トレイルランナー以上にはちょうど良いコースなので、奥武蔵トレランのバリエーションを増やす意味でもストックしておいていいかも。
レースプラン・計画比実績
なかなかレースの振り返りに入らずですがw、「レースプラン」と「実績」についても書かせてくださいまし。
先に申し上げますと、今回は完全に相方におんぶに抱っこ状態でしてw、このレースプランも相方作成のものをそのまま”ガイド”として使うことに。
サマリー的に書き出すと、こんなところ。
■ 左の項目の色分け:黒→計画、赤→実績、緑→計画比(区間タイム予想との差異)
■「計画比_IN比較」:緑字→計画に対して「貯金」、赤セル白文字→計画に対して「ビハインド」
┗ 前半はぼちぼち貯金作れていたが、後半は(計画に対して)ビハインド
■ 相方との比較(下の表):前半はほぼ同等、中盤山猿リードするも、終盤失速
┗ 県民の森で追い越されるも、最後はギリギリ勝利(くだりとロードの区間で助かった…)
後半のビハインドについては、相方曰く「距離と累積が、ヤマレコ(計画作成の元ツール)と実際でズレ過ぎ」とのことで、そもそもの計画に難があった可能性あり(確かに最終的な獲得標高は7,000mだったので、それに比べて計画は6,243mとだいぶ低め)。
ただ、個人的に見るべきは、単独の計画比よりも、相方との区間実績の比較…!
高山不動と県民の森までの終盤2区間で40分近く縮められてるw(眠かったのですぅー…)
ちなみに計画表を持っていて良かった点として、「計画との比較でプランニングができる」という点に加えて、以下2つも挙げておきます。
- 区間ごとの獲得標高があらかじめわかる(獲得標高)
- 次のエイドまでの所要時間が遅くとも3時間以内にはくることがわかる(区間タイム)
つまり、計画表には上記の情報も盛り込んでおいた方がベター。
長距離レースでは、「敵(コース)をよく分析しておくこと」がレース攻略の重要な要素となることは言うまでもありません。
準備・補給系
ようやくレースレポにいくかと思いきや、先に装備と補給まとめw(今回レースレポ突入は諦めましたw)
以下が今回の補給&装備。
補給に関しては、ざっくりと以下の考え方です。
①レース全体の予想消費量を計算する
・1時間あたりのエネルギー消費量(僕の場合350kcal)×完走予想時間(僕の場合22時間)=7,700kcal
②スタート時あらかじめ体内に溜め込んでおけるエネルギー量を差し引く
・カーボローディングによる体内事前貯蔵量=1,500kcal → 7,700kcal-1,500kcal=「6,200kcal」
③レース中にエイドで補給するエネルギー量を差し引く
・1エイドで平均300kcal補給する(イメージとしては「しっかりと補給する」レベル)として、エイド9箇所なので → 300kcal×9=2,700kcal
・6,200kcal-2,700kcal=「3,500kcal」
④必要エネルギー量の70%程度を手持ちする
・3,500kcal×70%=「2,450kcal」
※ロングレースは有酸素運動なので体内の脂肪もエネルギー源となります。糖質代謝から脂質代謝になってくると、このパーセンテージが60%や50%に下がってきて、あまり補給をしなくても(脂肪を燃焼して)動き続けられるようになります。
これで算出した「2,450kcal」が手持ち分となります。
ということで、今回僕はジェル系を「22本」携行しました。1本あたり平均120kcalとして、120kcal×22本=「2,640kcal」と言う感じ。
何があるかわからないので多少バッファを持たせてますが、まぁFTRみたいにエイドがたくさんあって且つ超充実してる場合などは、もっと減らしてもたぶん問題なしです。
僕らみたいなアマチュアランナーは、補給計算を超厳密にやる必要はないと思うので、あくまでざっくりと。
あとは、エイド補給も含め、あらかじめ決めたタイミングで漏れなく補給し続けること。これができれば一旦は動き続けられるだけのエネルギー量のプランニングはOKです。
アミノ酸系の補給はメダリストで。グレープ味好き。
以下、ちょい古い記事ですが、補給やら何やらの基礎知識としてご参考まで。
装備品は、まぁ写真見てくださいw
…なのですが、写真みて「予備ライトなくね?!」と気付いたあなたは鋭いっ!
はい、予備ライト忘れました。
忘れたので必携品チェック(ゼロ次関門)大変でした。予備ライトはちゃんと準備しましょう。
以下、公式サイトより「必携装備品一覧」。
あ、一個だけ便利グッズ紹介しておきます。
必携品の中に「⑰防寒用ロングタイツ。膝まで覆うタイツと膝下までのロングソックスも可」というものがあるのですが、ロングタイツやロングパンツだと嵩張りますよね。
なので、今回僕はモンベルのレッグウォーマーを持ちました。
足首から太もも付け根までを覆うスパッツのようなものですが、70gと軽量。写真のニット帽の下にあるジップロックに入れてるものがそれです。
今回夜中は冷え込んだのでさすがに短パンで耐えられずw、1区間で実際使用しました。暖かった〜。
ということでレポ1本目はここまで。
第2弾はようやくレース回顧録ですw
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