つくづく思う。
100マイル走るなんて、端からみたらほんと変態だな、と。
でもやっぱりこうも思う。
100マイルとかやっちゃう人たちって、ほんとバカで素敵だな、と。
冒頭からかっこつけすぎ?w ポエムチックに入ってみましたw
まぁ、ええじゃないか、ええじゃないか。(これを今回のUTMFの舞台の一つでもあった富士急ハイランドとかけていると気付く人は、おそらく参加者だけでしょう笑)
・・・
ということで、UTMFから1週間以上が経ちました。
先週は飲み会などでまぁまぁ忙しかったのですが、ようやく体も癒えてきたし、そろそろ振り返りを始めようかと思います。
いまだに、僕のSNS上では、日々何かしらUTMF関連の投稿がアップされてくるのだけど、どれもこれもが内容濃すぎ!みんな文章長い!(お前がいうな)
もうね、それ読んでるだけでだいぶお腹いっぱいでして、正直「マイUTMFストーリー」に辿りつく前に、満足しかけましたが、「人生初100マイル」は一度切りだし、普通に考えたら人生においてなかなかな挑戦だったことも間違いないので、自分の分もしっかり振り返っておこうと、なんとか書き始めました。
今回は、レース詳細の振り返りではなく、UTMFという、国内のトレイルランナーが憧れる舞台で実際に100マイルを33時間半かけて走ってみて感じたことを、この記事に書き留めておきたいと思います。
心からの笑顔、心からの涙
冒頭に触れた通り、レースから1週間以上経ってなお、いまだに僕のSNS上ではUTMFのレース報告が日々溢れています。
主には出走者の投稿がもちろん多いのですが、サポーター、応援、ボランティア、主催者、などそれぞれの立場で関わった人たちが、それぞれの思いや気持ちを投稿しています。
これだけ長丁場のレースとなると、同じようなストーリー展開なんてまったくなくて、読んでいて、見ていて、全然飽きません。
参加したすべての人に、個別の”濃ゆ〜い”ストーリーがあって、どれもこれもキラキラ輝いてる。ついつい引き込まれて、その人の ストーリーを最初から最後まで全部読んでしまいます。
たとえそれが完走できなかった人の投稿であっても、当日を迎えるまでの ストーリーがこれまた濃いのがわかってるので、全然薄くなくて、逆に示唆を与えてくれたり、とにかく時間が溶けます汗
で、その投稿はもちろん写真や動画とともにあがっているわけですが、どれもこれもね、ほんと素敵。
「心からの笑顔」であったり、はたまた「心からの涙」であったり、どちらにせよ、めっちゃいい顔してるのです。
ピュアそのもの、人間丸出しって感じで、なんだかすごくいいなぁ、って。
少し前にUTMFとかトレランとか全然関係ない切り口から、noteでこんなことを書いたのですが、
「熱量」があるところに近寄って、「感動するチャンス」を増やす。
UTMFはまさにこれでした。
これでしたっていうか、これの極みでした。
トレランや山遊びを愛する人たちの”特有の空気感(=いい意味で緩い)”の中、でも「熱量」が渦巻いていて、とにかくそこら中に「感動するチャンス」が転がっていました。
レース中はそれなりにしんどい状況(痛い、眠い、疲れた)なので、「他人のことで感動する余裕」は正直あまりないし笑、フィニッシュテープをくぐった時も「安堵感」が勝っていましたが(つまり、自己中心的な感情)、レースが終わって日が経つにつれて、あの時間と場所は間違いなくこれで言わんとするところだったな、とじわじわきてます。
いきなり結果報告を差し込みますが、僕も今回無事に100マイルを完走しました。
これはこれでもちろん「イェイ!」という感じなのだけど、自分の100マイル完走なんかよりも、大の大人が2000人以上もこんなクレイジーな遊びをして、その結果、めちゃめちゃみんなピュアな表情になってるってのが、やっぱりなんか最高で、その場に居れたことが、まずもって幸せです。
「マイラー(100マイルを完走したランナー)」なんていう称号よりも、僕にとっては、全然こっちのが価値が高いです。
疲れ切ってるのに出ちゃう最高の笑顔。なんの感情かよくわからないけどなんだか出てくる涙。
どっちもきっとしわくちゃな顔なんだけど、心から滲み出てくるしわくちゃな顔に勝るもんなんて、そうそうない。
そんな人間らしい空間に居れたこと、触れられたことが、まずもって、なによりも幸せです。
全身全霊をかけれたか
UTMF6日前に書いたこちらの記事。
お陰様でけっこうたくさんの方にお読みいただけたようで、得体の知れない未知のものに対する?、はたまたクレイジーな挑戦に対する?「UTMF」への関心の高さがうかがえました。(酔っ払いながら書いた記事ですみませんw)
「全身全霊」だなんて大それたタイトルをつけちゃいましたが、これ、書いておいてよかったです。
僕にも多少の欲があるので、「全身全霊をかけれたか?(自分の持ちうるすべてを出し切れたか?)」といわれると、「あれはもっとこうできたな〜」とか、タラレバはいろいろあります。
でも、少なくとも「全身全霊」という言葉を、胸にずっと握り締めながら最後まで気持ちを途切らせることなく、100マイルを走り切ったという自負はあります。
で、ここで言いたいことは、この、100マイル中ずっと胸に握り締めていた「全身全霊」という言霊を構成しているものが、「僕だけの力じゃない」ということ。
このpostで書いた「全身全霊」のくだりを一部抜粋します。
なので、今回の僕のスタンスはこれです。
「全身全霊」。
「自然に対峙することの喜び」、そして「すべてを感謝に」など、今感じていることを言葉にしてみたけど、それらを全部力に変えて、「全身全霊」で100マイルを楽しみたい!そんな気持ち。
なんだか、”元気玉”を打つ前の悟空の気持ちになってきましたw
別に地球滅亡の危機から救うわけではないけれど、森羅万象から”元気”を少しずつ分けてもらう。全身全霊といいながら、実はそのパワーの源は自分だけの力じゃない…。むしろ、自分の力なんてほんのちょこっとだけ。
全身全霊って、捉え方によっては「自分の中の内なるパワーを最大限に発揮する」みたいな感じにも解釈できると思うのですが、僕が今回掲げた「全身全霊」はほんとにこの通り(↑)で、「みんなから少しずつ分けてもらったパワーを源とした全身全霊」でした。
レース中にリアルタイムでもらっていたインスタストーリーズへの反応などもすべて見ていたし、インスタにリアクションはしないまでもきっとGPSを追っかけてくれていたであろう人たちの気持ちを(勝手に)受け取って、パワーに変えながら、一歩一歩進んでいました。
うそ偽りなく、「みんなのお陰」で100マイルを走り切れたと思っています。
ありがとう、ありがとう。心から、ありがとう。
僕にとっての「100マイル」とは
ことあるごとにこのpostを掘り起こすので食傷気味の方もいると思いますが、100マイルを完走した今、改めて、2019年の初100マイル挑戦前に書いた、この記事に触れておこうと思います。
2019年の初挑戦は、最終的に天候不良で100マイルを走り切ることはできなくなってしまったのですが、この時にここに書いた気持ちは、今回もことあるごとに(レース前、レース中含め)反芻していたし、ふとしたときに勝手に頭に浮かんできました。
まさに、「初心」ってやつなのだと思います。
細々した抜粋はしませんが、この記事を書くに至らせたヒデ(中田英寿)の言葉だけ、改めて抜粋させてください。
「”楽な一日”があったとする。その”楽に過ごした一日”をあなたは明日覚えていますか?10年後に思い出せますか?」
これが、当時100マイル初挑戦を控えていた僕にガツンと響いて、「僕にとっての100マイルとは『人生そのもの』」「『幸せ』のために100マイルを走る」というところに、当時は気持ちを着地させました。
いずれにしろ、ヒデのこの言葉は、強烈に脳裏に焼きついて、僕が100マイルに挑戦する理由、となっていました。
さて、いま改めて、これを読んでみて、どうか。
当時に比べて、僕も山やトレイルの経験を積み、いい意味で”こなれた感”があるので、そういう意味で感動の大きさは、2019年に100マイルをもし完走していた場合と比べると、もしかしたら薄まっている可能性はあるけれど、一つ間違いないく言えるのは、
この2日間は10年後にも確実に思い出せる
ということ。
「幸せ」なんて、自分の解釈次第(意味の後付け次第)でどうにでもコントロールできそうだけど、「みんなの気持ちを受け取りながら、33時間半かけて、初めて100マイルを完走した経験」という「リアル」は、10年後も20年後も確実に思い出せる。
それが幸せだったかどうかは、その時々に置かれた状況次第で、幸せだった、なのか、もっと別のことに力を向けていればよかった、なのかわかりませんが、状況と照らし合わせた解釈次第かなと。(まぁきっと「幸せだった」という解釈以外ないけど)
でもとりあえず、何を感じたとかは置いておいて、この「リアル」だけでもう十分な気がしています。
100マイル完走したから人生幸せです、という自分の感情起点の次元を超えて、100マイルを完走したというリアル、があとは勝手に僕の人生にいい影響をもたらしてくれそうです。
なので…
「僕にとっての100マイル」とは。
…うーむ。
自分で投げかけておいていまいち明快な答えに辿り着きませんでしたが、
きっと、なにか、人生にいい影響をもたらしてくれそうなもの
とかそんな感じ??笑
いずれにしても、どうやら僕にとって、「100マイル」という遊びは必要なもののようです。
なので、たぶんまた、100マイルはやるんだろうなーと思います。
とにかく、100マイルに関わった時間は、とてもとても素敵な時間でした。
自分の限界に挑戦する、という、自分にベクトルを向けたものとは”別のなにか”が、100マイル挑戦の中にはたくさん含まれていることを今回改めて感じました。
そして、今回の挑戦が、ちっとも「辛く苦しい思い出」ではなく、「ちょー楽しい思い出」だったことも間違いないです。
なんだか全然かっこいい言葉は降りてきませんが、これがたぶん、初めての100マイルをやり終えた、いまの僕の等身大の言葉です。
時が経つにつれて、また違う気持ちも生まれてきそうだけど、取り急ぎ、今の気持ちはこんなとこ。
レポート第1弾はここまで。
次のレポでは、レース詳細を振り返ります。
無事に完走はできましたが、順風満帆というわけではなく、僕もいろいろありました。
詳細レポなので早く書かないとどんどん忘れそうなのですが、明日の夜からワタクシ熊野古道(和歌山)へ向かうのです。念願の古道ロングトレイルへ〜♪
GW山旅なり。ぐふふ。楽しみ。
なので、周りのUTMF熱が冷めてきた頃に、一人でまた暑苦しくUTMFを事細かに振り返ります笑。どうぞお楽しみに。
あ、ちなみに今回のサムネの写真(↓)、前回参戦6日前に書いた記事で使ったサムネ写真とほぼ同じエリアで撮った写真なんですが、2週間で見事に成長してた!
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