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【UTMFレポート①】「挑戦する者、応援する者。全身全霊の魂が交差した激アツ3DAYS」(2022年4月22~24日)

目次

やっぱり「UTMF」という舞台は格別だった

UTMFという言葉を初めて聞いたのはいつだっただろうか。

確かトレランを始めた初期の頃に参加したレース会場で、トレラン玄人と思しき人たちの会話から、その名前を聞いたのが最初な気がする。

「ゆーてぃーえむえふ?…え?逆かな?えふえむ?」
「100マイルって… え?165km?アホじゃんなにそれ。そんな世界があるの?」

という感じで、その時は何のことかさっぱりだった。

その時点では、夢の世界というよりも非現実的すぎてなにをどうしたらそうなるのかてんでわからず、え、なにそれ、おいしいの状態w

とりあえず存在だけは認識をした。

その後僕もトレランにどっぷりハマり、それと並行して、BSの番組「グレートレース」などを見るようになったのだが、そこでUTMFの特集を見て、その”圧倒的異世界”の輪郭と、それに挑戦するクレイジーな人間がいることを知った。

そして、なんだかゾワゾワしたのを覚えている。

ちなみにグレートレースの副題は「人生を変えるレースがある」だ。

特集されるのはもちろんUTMFだけではないのだが、シンプルだけど力強いこのメッセージは、それなりに経験値を積んだ今の状態で改めて聞くと、「まさに」と思える。

3年振りに開催されたUTMFというお祭りの舞台は、特別で格別で、やっぱり最高にアツかった。

今回久々に会場でお会いした友人や知人たちとも「UTMFってやっぱり特別だよね」という会話をしたのだけど、この雰囲気の正体は一体なんなんだろう、とサポートをやっている間も大会後も、ずっと考えていた。

主催者が意図的に作り出す演出とは違う”何か”がUTMFのこの雰囲気を創っているのは間違いないのだけれど、それは一体何なんだろうか。

そんな問いを数日巡らせた結果、思い至ったのが、本記事のタイトルだった。

全身全霊の魂が発信され、交差し、呼応する場

少し言葉を足すが、UTMFのあの特別な感じの正体はきっとこれだ。

「挑戦する者、応援する者、それぞれの全身全霊の魂が発信され、交差し、呼応する場」

大事なポイントは「応援する者」が入っていること。

この「応援する者」は、ロードレースでいう「沿道の応援者」とは違う。ずばり「サポーター」、そして「ボランティア」のこと。

特に「サポート制度」が生み出す、「100マイルを二人三脚で乗り越えていく」というあの空気感は、ロードレースではなかなか味わうことがないもの。ボランティアに関しても、ロードレースのそれとは、ちょっと熱の入り方が違うように思える。

僕が思うに、きっとそれは、ロードレースが”己への挑戦”という側面が強いのに対して、ウルトラトレイルは、自然を相手に100マイルを走る、というその過酷さ故に、”己の『限界』への挑戦”ということが色濃く加わるためではないだろうか。応援する側の熱量も自然と上がってしまうのだ(実際僕自身がそれを感じた)。

特にサポーターは、サポートする選手を「生還」させるためにほぼ寝ずにサポートをする。まさに二人三脚。一緒に戦っている。

挑戦する者(=選手)が全身全霊なのは当然として、応援する者(=サポーター、ボランティア)も全身全霊でこのレースに関わっているのがUTMFだ。これにさらに、主催者の”魂”の込もった想いと演出が加わる。

UTMFのあの「特別で格別で最高にアツい空間」は、関係者全員の「全身全霊の魂が交差する場所」だからこそ創られている。それがUTMFという舞台。

そんな場が盛り上がらないわけがないし、心が震えないわけがないのだ。

今回改めてUTMFの現場であの空気感に触れ、僕はそう確信した。

冒頭、「(UTMFは)夢というか、非現実的すぎてよくわからない世界」と書いたが、今となっては、「夢のような」という言葉がとてもしっくりきている。

それほどまでにUTMFというのは、僕にとってやはり憧れの舞台であり、100マイルにチャレンジするに相応しい「夢の舞台」なのだと、今回改めて感じている。


少し話が変わるが、どんなレースにもそれに向けた各々の想いがある。レース当日までの努力があり、レース当日の苦しみと粘りがあり、レース直後の笑顔と達成感があり、レース後の余韻がある。

毎週末SNSではレース後の振り返り投稿が溢れ(ようやくそんな日常が戻ってきた嬉)、本当にみんないろんな想いを胸に挑戦をしているんだなと、一度見出すと止まらなくなる。

UTMFもご多分に漏れず、たくさんの想いが言葉になってSNS上に溢れているが、UTMFの場合、特徴的なのは(僕がまさにそうなのだけど)挑戦した選手だけではなく、応援するサポーターやボランティアの人たちも、それぞれの立場からの想いを言葉にしていることではないだろうか。ロードレースでも応援者は当然いるが、その人がわざわざ長々とした感想をアップしているのはあまり見たことがない。

ちなみに余談だが、UTMF後にどれだけ多くの想いがSNS上に流れたのだろうと、ふと気になって特に意味もないのだけど勝手に数値化してみた。

UTMFは参加者が2500人、ボランティアは1200人。サポーターや応援の人も含めるとざっと延べ5000人ぐらいは関係者がいたと仮定して、仮に一人の想いを超控えめに500字とすると×5000名で合計2,500,000字(250万字)もの想いがSNS上に存在していたことになる。

ビジネス書が一般的に10万字と言われるので、みんなの想いを集約しただけで本25冊分の「超大作」が完成する。到底読み切れないが、100マイル挑戦に懸ける想いは全員”濃い”。そこにある個別のストーリーはどれもきっと面白く、感情を揺さぶるものであることは間違いない。

ちなみにレポの中には「※今回長文です」と前置きをしているものもよく見かけたw その場合、(僕も人のことは言えないが)ほんとに長い。500字から桁がひとつ違う。なので、実際は250万字よりもっと多くの言葉が溢れているはずだ。

100マイル完走とサポーターの存在

今回僕は「サポーター」として相方のサポート役に回った。本当は僕も走りたかったのだが、残念ながら今年は挑戦権がなかった。致し方なし。

でも、ウルトラトレイルにおけるサポートの重要性はわかっているし、元亀さんランナーである相方の「100マイラー達成」を陰で支えるのもまぁ悪くはないかとサポートを引き受けた。

「サポートの重要性は分かっている」などとたったいま書いたが、とはいえ、サポーターが出来ることなんてそんなに多くはない。今回もフィニッシュまでの33時間のうち、僕がサポートエイドで接していたのはトータル1時間30分程度である。

100マイルもの距離を完走できるかどうかの大部分を占めているのは、やはり「スタートラインに立つまでの本人の努力」が大前提にあることは間違いないと思うし、いくらサポートが頑張れ頑張れと背中を押しても、限界を超えた体にはどうしようもないときがある。

誰かのために、という想いが力に変わることはあるとは思うけれど、それだけで完走できるほど100マイルは甘くはないだろう。

なので、今回の「完走」も本人の努力の賜物だ。100マイラーを先に越されたのはちょっと悔しいが、まずは純粋に賛辞を送りたい。

ちなみにサポートの様子は書き出すと長くなるので詳細はここでは一旦割愛するが、超簡潔にハイライトのみ振り返ると下記のような感じ。

2018年STYでのサポートの経験を活かし、今回はほぼパーフェクトにエイドでのサポート業務はこなした(と思っている)が、その裏では2度ほど”寝坊”により(厳密にいうと1回は相方が持っていたGPS機器のバッテリー切れにより(もちろんバッテリーが切れたなどと知る由もなく)相方の進軍度合いを読み違え、目覚ましの設定時間を見誤った)、サポートに間に合わない…!という大失態を犯しかねないところだった。

(コロサレルトコロダッタヨ・・・)

気が向いたらサポートとしての準備や心構え、全体の動きなど、別記事にまとめようかとは思っている。

取り急ぎサポートの雰囲気を覗いてみたい方は、僕が当日(あまり意識してなかったけど結果的に)ライブ配信のようになっていたインスタのストーリーズがわかりやすいのでそちらをご覧いただきたい。

Instagram:dopan0721
(※プロフィールにハイライトで設定してます)

相方の強さと成長

さらっと書いてしまうが、相方の結果は見事「完走」

フィニッシュタイムは「33時間3分」。

レース2日前に、前半の核心部である”天子山地”が迂回ルートとなり、距離は公式で157kmとなってしまったが、まぁこれはもはや「100マイラー」でいいだろう。

女子総合51位/197位。WAVE3の中では29位/483位!素晴らしい結果!

そしてなんといっても100マイルを”力強く”完走した。本当に力強かった。今回のレースを一言で振り返るならこの一言に尽きる。

ちなみに相方は元からこんなに長い距離を強く走れたわけでは決してない。なんならキロ7で10kmが精一杯という時期があった。

ここ(=こんなに強く100マイルを完走する)に至るまでは、足掛け5年といったところだろうか。コツコツコツコツ努力を重ね、着実に実力をつけてきた。それこそ成長スピードも爆速ではなく(何度かブレイクスルーポイントがあるのだけど)、基本的には亀の歩み。

つまり、一朝一夕には強くならない、という当然のことなのだが、とはいえ、着実にレベルアップを重ねていくその様を一番近くで見てきたのは間違いなく僕である。

ここに至るまでの長い長いストーリーを知っているだけに、なんだかさすがに感慨深いものがある。

昨年末に参戦した京都グレートラウンド145kmの感じからして、余程のトラブルがない限り”いける”だろうとは思っていたけど、こんなにパワフルに完走してしまうとは思っていなかった。

寝ない、弱音吐かない、最後まで胃も強く補給も問題なし。綿密に計画されたプラン通りに淡々と歩みを進める姿は、身内なので贔屓目に見ても「だいぶカッコよかった」w

僕はただただ、時間を間違えずにサポートエイドの準備をしておくだけでよかったし(間違えそうになったのだけどw)、いずれのエイドでも気持ちがまったく折れていなかったので鼓舞する必要すらなかった。

100マイルレースだと僕は確実に眠くなり仮眠が必要なので、リアルに相方に負けるんじゃないかと今からヒヤヒヤしている。リアル「うさぎと亀」状態。来年のUTMFはおそらく”勝負の場”となるであろう。皆様、お楽しみに。

とにもかくにも改めて「100マイラー達成」、そして「ストロングフィニッシュ」に、おめでとうだ。

キミは今回最強に強かった。お疲れ様でした。

この写真カッコよすぎだろ…

Photo by 茂田羽生
https://www.modahao.com/

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