昨日、「野沢トレイルフェス」に参加してきました。
KTF(北信濃トレイルフリークス)さん主催レースは過去にも4、5回参加していますが、野沢トレイルフェスは「初参加」。HPの”かわいらしさ”とは裏腹に、真夏の暑さも相まってだいぶ苦しめられました。(もちろん楽しかった!)
で、早速レースレポートを書こうと思ったのですが、今回のレースに臨むにあたり、僕が行っていたことがもしかしたら誰かの参考になるのでは?と思い、忘れないうちにそちらから記事にすることにしました。
今回のテーマはズバリ「初めて参加するトレイルランニングレースでの目標タイムの設定方法」です。
「”初めての”トレイルランニングレース」ではなくて、「”初めて参加する”トレイルランニングレース」です(笑)いまやトレランの大会もめちゃくちゃたくさん開催されているので、”初めて参加するレース”だらけだと思いますが、今回はそっちに関する話。
なんのこっちゃないものすごく単純な方法ですが、ここ数レース自分で試してみたところ、思いのほか”精度”が高いので参考までに共有したいと思います。
そんなん必要ないわという方は、さようなら~。
自分の走力に応じた目標タイムの設定をする
書いていたら関連情報のボリュームが多くなってしまったので、先に本題を書いておきます。(順番入れ替えました笑)
ちなみにこの方法、トレランレースでの「過去実績」を持っている人向けの方法なので、「トレラン初参戦」という人は対象外です。
トレラン初参戦の人は、目標タイムなんて決めずに、純粋にトレイルランニングを楽しむ!そして「めっちゃつらい!けどめっちゃ楽しい!」を体感してくれればそれでよしです(笑)
トレイルランニングの場合、ロードレースと違いフィールドは「山」です。サーフェス(走路の表面や路面状態)もさまざまで、林道あり、ガレ場あり、トレイルあり、なんでもありです。且つ、山を登ったり降りたりします(当たり前か笑)。
つまり、一様にして同じコースはないということ。ロードレースの場合は「1㎞〇分」というペースを軸に目標タイムを設定・算出できますが、トレランではそうはいきません。
僕の話ですが、トレランを始めてからある程度レース経験を積むまでは、初参加レースでは目標タイムを定めようがなかったので、前半から飛ばし過ぎて案の定後半失速…なんてことが日常茶飯事でした。
でもここ最近は、初めて出るレースであっても、ある程度 ”自分の走力に応じた目標タイム” を設定できるようになってきました。この「自分の走力に応じた」がポイントです。
トレランの場合、まだ山に慣れていないようなビギナーがむやみやたらに高い目標を設定することはいろいろな意味で危険です。ハンガーノック(エネルギー不足)になって山中で動けなくなったり、無理に攻めすぎてつまづいて怪我をしたり…。ロードと山では”何かあったとき”の状況がまったく異なるので安易な(無謀な)挑戦は大会とはいえやめるべき。
かといって、低い目標すぎても物足りない人もいるかもしれません(個人的には、仮に目標は低くても、それ以外の報酬がトレランにはたくさんあるので充実感は十分に得れると思いますが)。
そうなると、攻めすぎず緩すぎず、「自分の走力に応じた適切な目標タイム」の設定が、レースを最大限に楽しむ、且つ、安全のためにも必要なアプローチになるわけです。
レースへの参加に慣れている人は、こんなことは本能的にやっていると思いますが、このブログは「トレランビギナー」が実はターゲットだったりするので、そんな方の参考になれば嬉しいです。
目標タイムの設定手順
タイム設定の手順は以下の通り。2ステップ!
①過去に自分が完走したレースのフィニッシュタイムが「上位何パーセント」に位置しているかを確認する。
ex)過去に出たレースが、完走者500人→順位が100位だったら「上位20%」、順位が50位だったら「上位10%」。
②今回参加するレースの「過去リザルト」をチェックし、①で確認した「上位〇%」のランナーのフィニッシュタイムを確認。(←このタイムが「目標タイム」です)
はい、これだけ。もはや記事にする必要もないレベルですみませんm(_ _)m
あくまで「参考タイム」にはなりますが、これけっこう当たります。なので、わざわざ記事にしました(笑)
今回の野沢でもこの方法で目標タイムを設定したのですが、驚きの精度。
僕の直近数レースの順位がだいたい「上位10%」だった(→①)ので、野沢トレイルフェスの過去2年のリザルトから上位10%のフィニッシュタイムを確認(→②)したところ、「だいたい3時間前後」ということがわかりました。
ちょっと前までは上位15~20%ぐらいをうろうろしてたので、そのあたりのフィニッシュタイムも一応チェックし、おおよその完走タイムの”幅”を確認。その上で、目標を「上位10%以内」としたので、必然的に目標タイムは「3時間切り」としました。
で、結果は…
「3時間2分」
タイムもさることながら、総合順位も「42位/425人」でした。ドンピシャ上位10%(笑)
なんとしても3時間切ってやる!という意気込みで走っていたわけではないのですが、精一杯走った結果がこのタイム&順位でした。僕の今の実力だと、どのレースでもやっぱり「上位10%」だということが証明されてしまったわけですが(苦笑)、同時にこの方法が「有用である」ことも証明されました^^;
トレイルランニングにおける「目標タイム設定」の必要性
ここからは蛇足です。
「目標タイム」とか書くと、なんだかストイック感が出てしまいますが、僕はトレイルランニングにおいては、“1分1秒を刻む” といったような「タイム至上主義」はいまのところありません。
なので、今回の記事も「目標タイム」というよりは、今の自分の走力だとだいたいどのくらいでゴールできるか、という「参考タイム」を知る意味合いが強いです。(トレイルランニングは、まずは楽しむことが大前提!)
で、いざその「タイム」を設定しようと思っても、トレイルランは毎回フィールドが異なるのでなかなかそれが難しい…。
でも、目標タイムにしろ参考タイムにしろ、ざっくりとでも「タイム」を導き出せれば、レース全体の平均ペースがまず算出できるし、そこから因数分解して、ここは頑張ってここは抑え気味でいこう、とか、補給をどうするか、などの「レースプラン」が立てられます。(まぁレースプランについては、トレランの魅力に憑りつかれてしまった人の”ひとつ先のステップ”かもしれません笑)
また、仮に一緒にレースに参加する仲間がいた場合、その仲間に対しても「だいたいどのくらいで帰ってくるのか」の情報はけっこう重要だったりします。
というのも個人的な話ですが、これまで多くのレースを相方と一緒に参加してきましたが、自分のフィニッシュ後に、「いつ帰ってくるんだろう、まだかまだか」とひたすら待つのは実はけっこう辛かったりします…^^;
つらく苦しい道のりを乗り越えて”人間界”に戻ってきた仲間(※この表現、トレランLover’sならわかるはず笑)を、「お帰りー!」と全力で迎え入れたい気持ちは山々でも、自分自身がけっこう疲れ切っているので正直辛い(笑)冬のレースだと凍えてなおさら。。
なので、仲間のためにも「参考タイムを知ること」は必要なことなのです。(だと思う)
いずれにしろトレイルランにおいても、「目標タイムの設定」はけっこう重要ってことです。
変動条件の多いトレイルランニングでどこまで正確に予測ができるか
もうひとつ蛇足ですが、国内最高峰トレイルランレースのUTMF/STYで「LIVE TRAIL」というタイムトラッキング機能が採用されていました。あれの精度の高さには本当に驚かされた。
今年相方のサポートとして初めてSTYに参加して、LIVE TRAILの恩恵に預かったわけですが、「エイド到着予想タイム」がとにかくドンピシャ!正確すぎてビビった(笑)
ロードとは比較にならないほど変動条件(気候条件、路面条件、体調リスクなど)が多いトレイルランニングにおいても、こんなに正確に予測できるのか!と本当に驚きでした。
サポーター的にも「まだかまだか」という”気疲れ”がだいぶ軽減されるし笑、運営的にもサポートエリアを渋滞させないために、かなり大きな効果を発揮していたと思います。
LIVE TRAILが、あれだけ高い精度を叩き出せるロジックはわかりませんが、ベースは「過去データの活用」だということは間違いありません。
今回紹介した方法はアナログな方法ですが、「過去データの活用」であることには変わりありません。過去のデータと自分の実績を紐づけただけですが、LIVE TRAILに引けをとらない予想以上の精度を叩き出しました(笑)
要するに、LIVE TRAILにしろ、今回紹介したアナログな方法にしろ、変動条件が多いなりに、その変動条件を受けた人間は、多少の個人差は当然あれど、それ相応に似たような影響を受けて、同じような結果になる、ということでしょうか(笑)
▼内容関係ないけど、STYサポート参戦記はこちら。
![](https://yamazarukenji.net/wp-content/uploads/2018/04/IMG_3953-300x225.jpg)
次回は野沢トレイルフェスの参戦レポート(の予定)です。
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