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【山行レポート②】(南アルプス)北岳~間ノ岳~仙丈ケ岳 広河原ループ 1泊2日 DAY2(2019年9月7・8日)

2日目突入。

DAY1(広河原~両俣小屋)はこちら。

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目次

DAY2(9月8日)

3:00 起床

前日は21時過ぎには就寝。3時にアラームが鳴ってから予定通りの「モゾモゾタイム」を経て、3:15頃にツェルトから一旦脱出。さすがに外はまだ真っ暗だ。

パーティー二人のテントを見てみると、S隊員のテントは中ですでに灯りが灯っている。起きているようだ。もう一人、相方のテントを見ると…

崩壊…笑 これで分水嶺でのテント崩壊に続いて3連敗…笑

相方の崩壊テントを眺めた後は(別に起こしたりはしない)、朝飯だ。まだ暗いのでヘッデンを点けながら、バーナーで湯を沸かす。

けっこう寒くなるかと思ったけど場所がいいのか風もなく、起きた直後で体が温まっておらず多少肌寒い程度。ていうか雨が降っていない時点で天国!

過去のテント泊ではほぼ雨だったので、まぁそれはそれは悲惨だった。濡れたテントを濡れながら撤収するのは、山が好きとはいえさすがに億劫である。ましてや朝食でバーナーを使うなんて雨だとやる気にもならない。

今回はなんと天国な。

朝食後のカフェオレ。あー幸せ。
相方も崩壊テントから這い出し、朝食タイム。僕はこの時点ですでに朝食を終えている。なかなか順調だ。これなら予定通り4:30には出発できそう。相方に「おい、モタモタ、早く食わんと間に合わんで」とでも一言いってやろう。…などと思いつつ、テントの撤収を始めた。

4:40 両俣小屋出発

若干出遅れたが、ほぼ予定通りに両俣小屋を出発。

うん、なるほど。僕の場合、 朝食→コーヒータイム→トイレ→撤収までを含めると、起床から1時間半あれば準備が整うらしい。

急げばさすがにもっと縮められるが、ゆっくり山行の時はこれを目安に今後起床しよう。これは収穫だ。

5:15 野呂川越(仙塩尾根から両俣小屋への分岐)

DAY2一発目はまず野呂川越までの標高差300mの急登(2000m→2300m)。

前日くだりながら「長いなー。これ明日朝一登るのか…」と思っていたが、睡眠バッチリ、食事バッチリ、お腹バッチリの3拍子揃っていたので元気元気。

コースタイム1時間のところ、30分で到着。

登っている途中で朝日は昇ってしまったが、野呂川越に出た途端、朝の風が吹き抜けて心地いいったらありゃしない。
相方も相変わらず元気。「おい、モタモタ」は結局言えなかった。
S隊員もこの通り元気そう。まぁ元々体力ある人なので何も心配してないけど笑。2日目も荷物がでかいですね!

野呂川越~大仙丈ケ岳

野呂川越からはしばらく森歩き。大仙丈ケ岳までコースタイムで5時間50分。ざっくり3時間ぐらいで着くだろうと目途を立てる。

ちなみに森歩きとはいっても尾根なので風が抜ける。この日は優しくて心地いい風がずっと吹いていて、とにかく気持ちのいい森歩きを楽しんだ。

仙丈ケ岳までの登りは基本緩やかなので、本当に楽しい山歩きを楽しんだ。

朝の森写真集

突然だが、心地良すぎた朝の森をなんとか皆さんにシェアをしたいので、いくつか写真だけ並べる。朝日が差し込む森の美しさを堪能あれ。(風を感じることができればほんとは最高なんだけど、それは現地に行った人だけの特権ということで笑)

これは朝日関係ないけど、歩いていたらふと目に飛び込んできた。 写真中央の一つだけ背丈が回りより大きくて、光を浴びているわけではないんだけど、光っていた。
拡大版。走っていたら気付けない森の美しさ。

こんな感じで写真を撮っていたら、案の定前の2人はもはや視界の中にはおらず。

前にも後ろにも誰もおらず、朝日が差し込み心地より風が吹き抜ける朝の森にただ一人。

せっかくなので立ち止まって、目を閉じて、手を広げながら、大きく深呼吸をした。

…なんていうキザなことを一人でしつつ笑、再び歩き出す。でもキザでもなんでもなく、自然とそうしたくなるほどに超贅沢な空間だったのだ。

仙丈ケ岳が近づいてきた。
樹林帯を抜けると仙丈ケ岳一つ手前にある大仙丈ケ岳はもうすぐ。ここからはまた稜線の絶景を見ながら進む。うーん、相変わらず素晴らしい天気。ちなみにこれは仙丈ケ岳側からS隊員が撮ってくれた写真。塩見岳まで続く仙塩尾根がこれまた美しい(塩見はさすがに見切れているかも)。
この日は雲も綺麗だったなー。
もう秋の空。
ちょこちょこ遊びつつ。(足みじか)
手前が大仙丈ケ岳で、奥が仙丈ケ岳。大仙丈から仙丈までは見るからになだらかな稜線。早く歩きたい。
大仙丈までは200mぐらい登るけど、この景色の中なので辛くない。
山頂が近づくにつれて、山の見え方がどんどん変わっていく。写真に収めたくなりいちいち立ち止まるのでどんどん引き離される。

8:20 大仙丈ケ岳

大仙丈ケ岳到着。目指すは仙丈ケ岳なので、ここでの休憩はほんの5分程度だったけど360度の大パノラマにしばし感動。

さて、仙丈ケ岳はもうすぐ!行こうぜ行こうぜー!(前二人との距離がやばめ…くたばっているわけではなく、写真撮影に拠るものですよ)

8:40 仙丈ケ岳

大仙丈ケ岳から歩くこと20分。

百名山「仙丈ケ岳」に到着! 別名、「南アルプスの女王」!

ここではガッツリ40分程休憩・笑。 このあとはもう下りということもあって気持ち的にも楽。

それにしても本当にすべてが見渡せた。僕らが辿ってきた稜線も、甲斐駒ヶ岳も鳳凰三山も、中央アルプスも北アルプスも、そして富士山も。こんな日に3000m峰に登れて僕は幸せです。

ありがとう、山。

下山開始

さぁ、下山開始だ。

まずは北沢峠まで。 北沢峠まではコースタイムで3時間45分程。現在の時刻は9時半。

北沢峠のさらにその10㎞先の広河原がゴール地点なのだが、13時のバスには乗らなくちゃならない。となると、残された時間は(12時半には遅くとも着きたいので)3時間。

ちなみに北沢峠から広河原まではロードの道とはいえ、コースタイムでさらに3時間。トータルコースタイムで6時間45分のところを3時間。さぁ、いけるか。

公共交通機関の時刻に追われる最終日の下山はいつもヒヤヒヤだ(笑)

仙丈ケ岳からの下山ルートは小仙丈ケ岳への稜線を進むコースもあるが、仙丈小屋のあるルートを選択。なぜなら、コーラが飲みたかったから(笑)

結局コーラは全部は飲めず、そのままザックにイン。その後の補給においては慎重に慎重に開けたのでコーラシャワー事件は免れた。

仙丈ケ岳からの下りは集中して下りたので写真はほぼ撮らずだったが、馬の背ヒュッテ(山小屋です)前後から、シカ対策のネットが長い距離に渡って張られていたのは印象的だった。

元々動物がいたところに人間が入っているから動物に非はないけど、貴重な植物を守るためには致し方なし。シカよ、他のところで遊びたまえ。

10:50 北沢峠

仙丈ケ岳出発からおよそ1時間半。コースタイムの約半分で北沢峠到着。

北沢峠には「こもれび山荘」というオシャレなカフェのような山小屋があるのだが、ここではアイスを調達!いやっほーい!

残るはロード10㎞。目標到着時間までは約1時間30分。キロ10分ペースで歩いて100分(1時間40分)。

え、けっこうギリやんけ。こりゃ、意外とやべーぞとアイスを食べながらパワーウォーク開始。

撮り忘れたけど、中はほんとにオシャレなカフェ風。
普通の人は北沢峠から広河原まではバスを使います。僕らは有無を言わさず人力!
ここでも遅れを取っているように見えるけど(いや、実際遅れてはいるんだけど)、こういうさ、今回の旅のさ、象徴的な画を撮るためにさ、こうやってさ、距離を置いているんだわさ。(by フォトグラファー猿)
キロ10どころか序盤はキロ8~キロ9!パワーウォークすると歩きでそのペース出ます。…が、途中からだんだんしんどくなって、キロ10~キロ11にペースダウン。でもそれだと間に合わなくなるー!と言って、最後2㎞はラン(笑)

12:30 広河原到着

最後のランですべての帳尻を合わせ、予定通り?12:30に今回の旅の終着点「広河原インフォメーションセンター」に無事到着!

すぐ傍に川が流れており、時間はあまりなかったけど迷わずにアイシング。くぅーたまらん!真夏なら確実に全身ドボンするやつ。ちなみに冷たすぎて3分で終了。

この後は無事にバスにのり甲府駅までバス旅2時間(長い…笑)。

ちなみに帰りのバスもギリギリにバス停に着いた人は座れず、2時間立ちっぱなし。最後にこれはつらすぎるので、山行計画は余裕を持って。

総括

長くなったけど、今回の南アルプス1泊2日テント泊の旅はこれにて無事終了。最高の天気に恵まれた至福の2日間。

正直もっと居たかった。もっと長く稜線を歩いて、もっと遠くまで行きたかったけど、今回の旅はこれはこれで大満足。

たぶん次は仙塩尾根を全部歩くんだろうから(相方熱望)、その時にまた南アルプス縦走を楽しもう。

今回のルートは初めて登った山、初めて歩いた稜線というのはあるけど、どんな山でもつくづく「やっぱり、山っていいな」って最近心底思う。

僕が山に本格的に触れ始めたのはトレランを始めた7~8年前。それまでは山なんて心理的にも物理的にも遠い存在で簡単にいけるものではないと思ってた。

でもそんなことはなく、ちょっと足を伸ばせばこんな大自然が広がっていた。

サッカーに打ち込んでいた青春時代はそれそれでもちろん幸せで、自分の基礎を作ってくれたかけがえのない経験だけど、もっと早くどこかで山に触れられていたらなーと、本当にもったいないことをしたなーと、心底思う。

そう感じる程に山が好きになっている。

トレイルランでもハイキングでもなんでもいいんだけど、月に何回かは山の空気が吸いたくなる。

これはやっぱり将来は山の麓に住むしかないかな。長野とか良さそうだなー。

ということで、今回のレポート終わり。

今日はこの後20時から「会津那須越県ロングトレイル92㎞」(笑)今回はレースなのでゆっくりしている暇はないけど(制限時間厳しいし)、また存分に初めての山と初めての稜線を楽しもう。

では、レースに備えて寝ます(現在、午前11:30也)

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