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【ロングトレイルレポ③】「西東京ぐるり100(DAY2:雲取〜高尾)」(2021年4月30日〜5月1日)

西東京ぐるりDAY2。DAY2とかいっても雲取山頂の避難小屋では簡単な食事と仮眠だけなので、DAY1と続いている感覚です。

DAY2の計画と実績は以下の通り。前日に47km進んできたとはいえ、まだ半分に満たない地点。DAY2は全体からするともちろん下り基調ですが、距離もコースタイムもDYA1よりは長い。

さて、どうなることやら。

ポイント通過予定
(CT60%)
所要時間
(予定)
通過時刻
(実績)
所要時間
(実績)
計画比
(対CT60%)
CTCT比
雲取山3:003:20
鴨沢5:101306:00(★20)160123%21575%
深山橋5:25156:4545133%25180%
ヌカザス山6:40758:00(★10)75100%12063%
三頭山7:25458:55(★15)55122%9061%
浅間峠10:5020512:0018590%31060%
醍醐峠12:3510514:05125108%18069%
和田峠12:451014:15(★10)10100%2050%
陣馬山13:052014:40(★30)25125%3083%
高尾山口駅16:5022518:30230102%31075%
830
(13h50m)
910
(15h10m)
109%1300
(21h40m)
70%
DAY2 行動計画および実績(※「★」は休憩/「所要時間(実績)」は休憩時間含む)

結論からいうと、踏破は無事にしたものの計画通りには進まず、でした。

上表一番左の「通過予定」時刻は、DAY1ではCT比50%としたのに対して、DAY2は疲労も考慮してCT比60%と設定値を下げていました。

んがしかし、CT比60%の設定に対して、実績はCT比70%…。14時間以内で帰ってくる予定が、15時間オーバーと相成りました。

レースじゃないし関門があるわけでもないので時間とは別に戦わなくてもいいんですが、あんまり帰宅遅くなりたくないし、高尾山口の温泉休業中なのは知っていたので早く家に帰って風呂入りたいし… てな感じで計画通りに進みたいなーとは思っていたんですが…。

三頭山までの登りが予想以上にエグくて死にました、というのがDYA2のハイライトです笑

では、DAY2レポスタート。

DAY2ルート

DAY2は雲取山山頂をスタートして、Finish地点の高尾山口駅までの約55km(実際は58kmぐらいあったかな)。

高低図

高低図でみるとこんな感じ。DAY2は下り基調と冒頭書きましたが、もちろんこの初っ端の大きな”谷”を乗り越えてからの話ですw 谷深すぎでしょ!

ところで、三頭山はこれ「みとうさん」って読みます。当初僕は「さんずやま」と読んでた時期があったんですがw、登りのエグさにまさに三途の川に流されて昇天する思いで必死に登りました…。あ〜よく登り切ったわ。

目次

出発前 避難小屋での小咄

出発前に避難小屋での話をちょろっと。

僕たちが小屋に到着した時、中にはすでに2組のパーティーが寝ていたため、ちょっと寒かったけど小屋の外で夜ご飯。ラーメンがくそ超うまい。染みる。

食事を済ませてソロリソロリと小屋の中に入るとまぁなんと暖かいこと。風を凌げるだけでこんなにも暖かいとは。先客を起こさないようにスローな動きで物音を立てずに寝る準備をし、いざ就寝。

…で、小屋に入った直後は「あったか〜」とぬくぬくした気持ちだったのに、人間って寝ると体温が下がるんですよね。当たり前ですけど。

そもそも寝不足だったのですぐに眠れはしたものの、そのあとは体温が下がり、一時間置きに寒くて目が覚めるという始末。一度目覚めてからはもはや熟睡はできず。

5月になったとはいえこの時期の標高2000mは寒かった…。雪山も始めたいま、防寒装備は今後見直しが必要。

ちなみに出発予定時刻は3時だったので2時過ぎにはアラームをセットしていました。もちろんそこで一旦目は覚ましましたが、まだまだ全然眠くて二度寝三度寝…zzz。で、いよいよ3時になってパッと目を覚ますと、隣にいたはずの相方がいないではないか!これはまずい!ww

怒りの鉄槌が下されるか、っていうかそもそももう一人でスタートしてるんじゃ・・・!?

やばいやばいと一気に覚醒してw荷物をガサッとまとめて小屋の外に出ると、そこにはおおかた出発準備が整っているっぽい機嫌の悪そうな相方が(怖)起こしてくれよ〜という気持ちもありつつ、無駄な言葉で刺激をしてはいけないと急いでパッキングを済ませ、無事に(!?)2日目スタート。

ふぅー、ヒヤヒヤするぜ!

3:20 雲取山山頂避難小屋出発(DAY2スタート)

スタートは夜明け前の3:20。予定より20分遅れ。普通に寒い。早く下山しよう。

雲取山山頂小屋を出発したのは夜明け前の3時20分。下山を開始してまもなく、徐々に夜明けが。
絶景ではないけど、つかの間の幸せ気分。

雲取山からは鴨沢に下山。標高差は1500m。登りもつらいけど、長いくだりは地味につらいのです。頑張って下ろう。

6:00 鴨沢(20分休憩)

二時間半以上かけてようやく鴨沢に下山。いやー長かった。でも山で朝を迎える時の素晴らしいところは、空が明るくなってきた5時前後あたりから鳥たちが一斉に鳴き始めるところ。オーバーナイトしたときに毎回この鳥のさえずりを聞いて「あー朝が来た」って思います。

鬼滅は詳しくないですが、雲取山は主人公の故郷のモデルみたいですね。へー(ほぼ興味なしw)

ロードに出て少し行くと、鴨沢バス停に到着(雲取山アプローチの一つの選択肢はこの鴨沢)。バス停にある自販機でドリンクを補給。このあとは三頭山の登りが待っているので20分しっかり休憩。

深山橋(みやまばし)を超えて…
なんとか橋を越えて…

6:50 三頭山登山口(ムロクボ尾根)

いよいよ三頭山の登山口に到着。鴨沢バス停からは15分ぐらい。道路の脇にちょろっと登山口が出てきます。

鴨沢側からの三頭山へのアプローチは「ムロクボ尾根」と「ヌカザス尾根」の2つ。今回はムロクボ尾根から。
トレイルに入ると、初めからそれなりに急な登りが始まるものの朝日が射し込む素敵な空間。
尾根上できれいに分かれている広葉樹と針葉樹の植生界。色のコントラストに感動して思わずパシャリ。

…なんて初めは余裕をぶっこいていたんですが、徐々にこの尾根の本当の姿に対峙して行くことに。。

途中、きっと辛さを残したくてこんな写真を撮ったんだろうけど、なんだかよくわからずw とりあえずひたすら尾根を登っていくのです。

8:00 ヌカザス山(10分休憩)

ヌカザス山には8時に到着。登山開始からは1時間10分ほどですが、前日までの疲労も相まってもうほんとに辛かった!

ヌカザス山目前はロープ。普段ロープあってもあんまり使わないんですが、ここはさすがにロープ掴まないと無理でしたw
ヌカザス山山頂にて。ここがまだ三頭山山頂ではないという衝撃の事実を受け入れられず、一旦ガッツリ休憩。

こうみると荷物でかいですね。10kg弱背負ってのロングハイクは歩きとはいっても脚にくるんだな、と久々に実感。

呼吸を整えて、次に目指すはいよいよ三頭山!

……の前に中ボス「入小沢ノ峰」が立ちはだかります。ヌカザス山からは直線距離500mもないのに、1175m→1302mまで一気に標高を上げるらしい泣

案の定、なかなかの”壁”でした…
三頭山が遠い…

8:55 三頭山(みとうさん)(15分休憩)

結局DAY2も眠くてフラフラしたままでしたが、必死に一歩ずつ歩みを進め、8:55ようやく三頭山到着。

三頭山山頂 標高1524m。
疲れすぎてこの有り様w 10分ぐらい寝たかな。

起きて補給を済ませたら、またこの重たい荷物をヨッコイショと担いで…(背負うとほんとにずっしりきます)

でも、三頭山まできてしまえばあとは本格的に下り基調です。まだ先は長いけど、もうその事実だけで精神的には勝者のメンタリティー!

12:00 浅間峠(せんげんとうげ)

三頭山から先はほんとに気持ちのいい下りのトレイルでした(もちろん全部ではないけど)。ハセツネはこれを登らないといけないけど、絶対下ったほうがいいです(そりゃそうかw)。

ちなみに僕は結局眠気が取れないままだったので、気持ちよく走れる下りは先にいかせてもらう作戦に。歩きは一定のリズムを刻むのでどうしても動きの変化が乏しくて眠くなるんですが、走って下るとリズムに変化が生まれるので瞬間的には覚醒するんですよね、という自論。

そんなこんなで、相方の5〜10分先にポイントに到着してはベンチで少しだけ寝るという繰り返し。

この写真は下りも終盤の浅間峠。

ちなみに三頭山からの下りも長い長い。西原峠(さいばらとうげ)、田和峠、数馬峠、笛吹峠(うずしきとうげ)、日原峠、なんて感じでいくつもの峠を越えていきます。三頭山山頂で得たはずの”勝者のメンタリティー”も、「まだ下り終わらないんか…」とこの頃には崩れ去ってます。

気持ちのいいトレイルはこちら。きっと走ってる気分になれますよ〜!

14:15 和田峠(10分休憩)

三頭山をくだり始めてから約5時間。ようやく和田峠に到着。和田峠はもう陣馬山の麓なので、ここまで来ちゃえば気分的にはもうフィニッシュしたも同然。(とはいってもまだ15kmぐらいあるんだけど)

まぁでも馴染みの山域に来るとやっぱり安心します。

和田峠には茶屋あり。コーラ補給。
茶屋横からめちゃくちゃ綺麗な木段が山頂まで続いてます。

10分ほど休んだら、さぁいよいよ陣馬山へ。陣馬山ではこの旅唯一の茶屋でがっつり休憩予定にしていたので(つまりうどんorそば!)、もうそれだけを楽しみにテンションマックスで木段を駆け上ります(嘘です、ヒーこら言いながら歩いて登りました)。

14:40 陣馬山(30分休憩)

15分ほどで陣馬到着!全部このくらいの登りならいいのに!笑

顔疲れてるなw
清水茶屋で頼んだ山菜うどん。おいしくないわけがない。

清水茶屋のお父さんから「どっから来たんだべ」と言われたので、「鴨沢から三頭山越えてきました」って答えたら口をぽかーんと開けていたので、「いやいや実は青梅から雲取山を越えてきまして…」とは言えませんでしたw

17:40 高尾山

陣馬のうどんで完全回復したあとはもう帰るのみ。いよいよラストスパートです。

高尾山に向かう途中ではトレラン仲間のT.Kさんとバッタリ遭遇。さすが高尾だ、来ると誰かいる^^ 話して元気を貰いながらテクテクと進みます。

高尾山頂。ちょうどオリンピックのエンブレムが飾られていたので記念撮影。

T.Kさんともここでお別れ。

ちょうどこの頃からポツポツと雨が降ってきました。思えばこの2日間は天気にはずっと恵まれてました。天気予報をみてスタートを1日ずらしたのが大正解。狙い通りでした。

高尾山口まではいろいろなルートがとれますが、もうトレイルは思う存分歩いたのでw 1号路(舗装路)を選択。下山を始める頃には一気に雨足が強くなって、途中でさすがにゴアのレインを着用。

最後は土砂降りだったけど、これもまぁ自分たちらしいかな。

18:30 高尾山口駅(全行程踏破!)

土砂降りの中、予定を大幅に越えてはしまいましたが、高尾山口駅に到着!総距離104km!高尾山口温泉がコロナのせいで休業中になってたのだけは悔いが残りますが、見事に西東京ぐるり100踏破。いやぁーよく歩いたな。頑張った頑張った。

高尾山口駅に着くと、笑っちゃうぐらいの本格的な土砂降りにw 雨が降ってきたのが高尾山からの下山のタイミングだったからよかったけど、例えばこれが陣馬ぐらいでこの雨になってたらマジで泣いてました笑。リアルに分水嶺トレイルを思い出すやつ・・・(遠い目)

まぁ何はともあれ、なかなかロマン溢れる縦走の旅はこれにて終了!

やりたい人は勝手にやってください。アテンドはしませんw

■関連記事

【ロングトレイルレポ①】「西東京ぐるり100(青梅→雲取→高尾)」(2021年4月30日〜5月1日)
【ロングトレイルレポ②】「西東京ぐるり100(DAY1:青梅〜雲取)」(2021年4月30日〜5月1日)
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