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【ギアレビュー】「爆風フルマラソンでも外れなかった!」スマートノイズキャンセル搭載 完全ワイヤレスイヤホン | XROUND社「FORGE NC」

以前、2020年冬に以下のワイヤレスイヤホンのレビュー記事を書きました。

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台湾発 XROUND社のワイヤレスイヤホン「VERSA」のレビュー記事ですが、ありがたいことに今回改めてXROUND社から「新製品を出す」とのことで連絡をもらい、改めてレビューの機会をいただきました。

今回は新作「FORGE(フォージ)NC」をレビューします。(※NC=ノイズキャンセリング)

目次

「XROUND社」について

僕にとってはおさらいになりますが、まず「XROUND社」について触れておきます。

XROUNDは台湾発のオーディオブランドなのですが、ここはXROUND社自身の紹介文に譲ることにします。

企業理念:「聴覚体験を再定義する」

2015年に台湾で創立したオーディオブランド。「音への固定概念を再定義し、真新しい音響体験を提供する」を指名と考え、これを原動力に音響技術のイノベーションと研究開発に取り組んでいる。我々の目的はイノベーティブでより素晴らしい製品を開発し、オーディオの魅力を最大限に引き出し、あやゆるユーザーが気軽に音の楽しさを体験できるものづくりをすること。

この理念、ベンチャーっぽくて良きです。(私事ですが僕は”山猿活動”とは別に普段はベンチャー界隈にもどっぷり浸かって仕事もしているので、ベンチャーは応援したくなります。)

ついでにXROUND社の資料を拝借して、もう少し紹介を続けます。いろいろなアワードで賞も受賞しているみたいです。

国際的アワードで多数の受賞実績あり
XROUND社の過去のリリース製品

ちなみに今回の新モデル「FORGE NC」「FORGE(廉価モデル)」は、ご存知の方も多いであろうクラウドファンディング「Makuake」にて、目標金額50万のところ2,051%達成の「1,025万」を集めて、見事に「Success!」となった商品のようです。(目標金額の設定低すぎない?というのはさておき笑)

この後詳細にレビューを書いていきますが、クラファンで想定以上の資金が集まったお陰なのか、前回のモデルよりも「めちゃくちゃ進化」していました。

「FORGEシリーズ」開発理念

「企業理念」に引き続き、製品の「開発理念」も共有しておきたいと思います。こちらもXROUND社自身の紹介文を引用させてもらいましょう。

FORGEシリーズ開発理念:「安心快適、いつでも至高の超集中状態へ」

ビジネスからスポーツまで、高負荷なトレーニングや通勤でも自在に音楽を楽しみたい。FORGE NCは、そのようなニーズを満たす完全ワイヤレスイヤホン。

単なるノイズキャンセリング搭載ではなく、1年余りの時間をかけて、装着感、音質、連続再生時間、ノイキャンの圧迫感低減などに調整を繰り返し、より快適に長時間装着できる製品が完成。

さらに専用アプリには独自技術でサウンドと環境音をカスタマイズ可能、スポーツに特化した機能も搭載。日常使用やスポーツにおいて、もっと快適なサウンド体験をお届けします。

「FORGE NC」基本スペック

まずは基本スペックを共有したあとに、FORGE NCの特徴である下記のポイントなんかを実際に使用してみたレビューと併せて紹介していきます。

<この後お伝えする内容>
・基本スペック

〜ソフト面〜
・外音コントロール機能/ノイズキャンセリング機能
・専用アプリ「My Tune」の追加
・サウンド最適化機能「TailorID」
・マルチポイント機能(2台同時接続)

〜ハード面〜
・装着感(フィット感・外れにくさ)
・装着時の「操作性」
・ワイヤレス充電
・ケースがグレードアップ

〜ランナー目線〜
・カウントダウンタイマー機能
・諸々

それではまず基本スペックから。

僕含め一般人には小難しい項目(対応コーデック、対応プロファイル、再生周波数帯域、感度、インピーダンス、マイク規格etc)は除外して笑、音楽マニアではない一般人が最低限押さえておきたいポイントのみ抜粋します。(小難しいスペックも知りたい方はこちらをどうぞ)

項目機能コメント
カラーブラックゴールド / ホワイトゴールド今回はホワイトゴールドを選択。
外音コントロールノイズキャンセリング / 外音取り込み詳細後述します。
装着検知機能あり耳につけると再生、外すと停止される。普通に便利。
再生時間イヤホン本体:9時間 / 充電ケース含む :32時間これだけ長ければ十分。一日中使える。
充電ケース規格Type-C充電ポート最近Type-Cがデフォルトになってきた。
充電時間1時間内にフル充電
※15分充電で約1時間再生可能
急速充電は普通に嬉しい。
防滴防塵等級イヤホン本体「IP67」「IP67」は、つまり下記。
防塵:粉塵が内部に侵入しない
防滴:規定の圧力、時間で水中に浸漬しても有害な影響を受けない
専用アプリXROUND 「MyTune」
無段階外音調節対応、EQ調整、操作変更、
TailorID、トレーニングタイマー設定 など
ワイヤレスイヤホンに専用アプリっていうのが新しい試み。
音を追求するXROUND社らしいなと思う。
重量イヤホン片方 5.44g / 充電ケース単体 41.54g軽い&耳にフィット。ランニングでも全くストレスなし。

どうでしょう。必要十分でしょ?

ちなみに「スペック」と並んで重要なポイントといえば、そう、もちろん「価格」。こちらの情報も先にお伝えしておきますと、ズバリ、「12,980円」なり。(※FORGE NCの価格。廉価版の「FORGE」は9,980円。)

これを高いとみるか安いとみるかは人それぞれ。…ですが、AirPods Proが30,000円オーバーであることを考えると、これだけの機能がついていてこの価格というのは、僕は純粋に「めちゃお得!」と判断します。

・AirPodsまでお金出せない
・AirPodsまでは不要
・ランニング時にAirPodsは使いたくない(外れやすい、高いから落としたくないなど理由はさまざま)

という方なんかには一つの選択肢としてアリかと思います。

機能紹介 & レビュー(ソフト面)

基本スペックを押さえたところで、次は“推しポイント”のレビューをしていきます。盛り沢山です。

ノイズキャンセリング&外音取り込み機能

<< ポイント >>

・ノイズキャンセル時の「没入感」はAirPods以上!
・「外音取り込み機能」を細かく設定・調整できるのが新鮮!(専用アプリで調整します)

ここで一度、XROUND社の企業理念や開発理念を振り返ります。

「聴覚体験を再定義する」や「至高の超集中状態へ」など、並々ならぬ「音へのこだわり」や「没入感の追求」といったことがこれらのワードからも感じられるかと思います。

これはおそらく、ユーザーが「究極の没入感」を必要とする(であろう)ゲーミング市場向けに「ワイヤレスゲーミングイヤホン」なるものを製品展開していることからも窺えますが、それほどまでに「イヤホンで音を聴く」ということに徹底的にこだわりまくっているメーカーなのです。

「ノイキャンといえばAirPods」という勝手なイメージが僕の中にはあったのですが、正直、ノイキャンMAX時の没入感はFORGE NCの勝ちでした。これぞ「至高の超集中状態!」といった感じ。(「ノイキャンMAX時」と書きましたが、この製品ではノイズキャンセリングのレベルをアプリで調整できるのです。)

一つエピソードを。

先日、スコールの如く土砂降りの時間帯があったのですが、そんな時にちょいと用事があり、FORGE NCをつけたまま外出しました。で、ノイキャン機能のON/OFFを試してみたのですが、その効果にびっくり。

雨が傘にバチバチと大きく音を立てて当たっていたのですが、ノイキャンを「ON(レベルMAX)」にすると、見事に雨音がパタッと消えました。逆にノイキャンを「OFF」(=外音取り組み機能を「ON」)にしたときは、雨音がよりくっきりと、むしろ生の雨音よりもさらに大きく聞こえる。

「外音を”取り込む”」とはこういうことか、と感じました。単なるシースルーで外の音を聞かせるわけではなく、外の音を”取り込む”、つまり”拾ってくる”んですよね。

電車や交通騒音などの”日常音”でも、この差(ノイキャンと外音取り込みの差)は歴然で、外音取り込みをMAXの状態にするとデフォルトの音よりも増幅されて、正直「うるさい(耳が痛く騒音が脳内にまでガンガン響いてくる感じ)」と感じるレベルで音を拾います。(健常者が補聴器を付けると、もしかしたらこんな感じなのかもしれません。)

それと、これは後述する「装着感(フィット感)」と表裏一体の話かもしれませんが、外音取り込み機能ON時(ノイキャンOFF時)の「人の声の聞き取りやすさ」に関しては、フィット感が良すぎるが故の代償なのか、現状ではAirPodsの勝ちかもしれません。(まだ僕が使いこなせていないだけの可能性はあります)。

専用アプリ「My Tune」の追加

今回から専用アプリがリリースされました。アプリ内でいろいろと設定やら調整ができます。

アプリの画面はこんな感じ。イコライザー(音質を補正したり積極的な音作りに使用される特定の周波数帯域を強調または減衰する機能)、外音コントロール、カウントダウンタイマー、エージング機能、操作割り当て、バッテリー残量確認などが行えます。

メイン画面。設定できる機能が並びます。
イコライザー調整画面。音楽好きにはたまらない!のかな?
ノイズキャンセリング/外音取り込み機能の調整画面
カウントダウンタイマーの設定画面
エージング機能

サウンド最適化機能「TailorID」

音にこだわりを持つXROUND社らしい機能がこれ。「TailorID」です。一言でいうと、聴力検査みたいなことをFORGE NCを通して行い、自分に最適な音にチューンナップをしてくれるというもの。

イコライザーという定義がまさにそれなので、イコライザー調整画面からTailorID設定ができます。

テストを開始するとこんな画面が表れ、左右ずつ「音が聞こえますか」と「何回聞こえますか」のテストをします。低音域から高音域まで順々に音が鳴ります。
テストが終了すると、自分の聴力?に応じたオリジナルのイコライザー設定が完了します。なんか嬉しい。設定完了後にデモ音楽が流れるのですが、なんだか聴き心地が良かった気がします。
晴れて設定完了。

マルチポイント機能(2台同時接続)

これ何気に嬉しい機能です。そのまんまですが、スマホとPCに2台同時に接続ができます。

2台を同時にBluetooth接続しておけば、例えば、パソコンで音楽を流しながら作業しているときに、スマホに電話が入ってもそのまま受話可能。何事においても手間がかからないというのはポイント高いです。

専用アプリ内の設定画面からON/OFFの切り替えが可能

機能紹介&レビュー(ハード面)

装着感(フィット感・外れにくさ)

<< ポイント >>

・フルマラソン(サブ3狙うぐらいのペース)でつけても全然外れない!
・耳の密閉度がAirPodsより断然高い!

先日3年振りにフルマラソンに参戦してきたのですが、実は当日、おろしたてのFORGE NCを装着して走りました。目標はサブ3(3時間切り)だったのでそれなりのペースです。普段のゆるジョグに比べると振動も大きいわけです。且つ 当日の天候は笑っちゃうぐらいの爆風。爆風の様子は下記記事をご参照ください。

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で、何を言いたいかというと、「ひたすら爆風の中サブ3ペースで走っても全然外れなかった」ということ!そしてもう一つ付け加えるとしたら、「耳が痛くならなかった!」ということもポジティブな発見。

たぶんこれ、AirPodsだったら僕の経験上、確実に外れてます。外れた挙句、暴風にさらわれて海の藻屑か田んぼの真ん中に飛ばされていたことでしょう(コースが海沿い川沿い田園地帯だったのです)。

フルマラソンは目標にこれっぽちも届かず撃沈したのですが、「FORGE NCの活躍」は嬉しい収穫となりました。

ちなみにフィット感が上がったことを裏付ける物理的なアップデートをお伝えしておきます。それが以下3つの写真。

左が前モデル「VERSA」、右が今モデル「FORGE NC」。

イヤーピースの角度がかなり変更されていることがわかると思います。これにより前モデルと比べて、圧倒的にフィット感が増しました。そして、長時間付けてても痛みが出なくなりました。

実は前モデルでは長時間装着していると痛みが生じることがあったので、今モデルではそれがなかったのが個人的にはだいぶ嬉しい出来事(フルマラソンで3時間以上装着していても痛みは出なかったのが何よりの証拠)。

そして、イヤーピースもご覧の通りサイズ豊富なのでジャストフィットの組み合わせがきっと見つかるはず。

二種類のイヤーピースと多サイズイヤーフック

装着時の「操作性」

今回のアップデートでもう一つ嬉しかったのが、「装着時の操作性向上」です。

前モデルのVERSAでは物理的に「押す」という行為が必要でした。しかもそれなりに強めに…。「耳に押し込む」感じになるため、これがまぁまぁ耳が痛くてストレスでした。しかも僕の場合はランニング時に使うので、走りながら毎回「耳に押し込む」ということが発生し、正直億劫でした。(AirPodsの操作性に慣れていたのでなおさら)

FORGE NCではその点が大幅に改善。下記2つの動作で諸々の操作が可能になりました。

<< 操作方法 >>

①「数秒触れる」(長押し的な感じ)
②「タップ」(2回 or 3回)

具体的にどんな操作ができるかは以下の通り。専用アプリの「設定」でお好みの組み合わせに変更できます。

機能操作
トレーニングタイマー起動/一時停止左耳を2秒間ロングタッチ
ノイキャン/外音取り込みモード切切り替え右耳を2秒間ロングタッチ
音楽の再生/停止右耳を2回タップ
前の曲/次の曲デフォルトではOFF。アプリでONに設定可能。
音量を上げる/下げる左耳を2回タップ/左耳を3回タップ
電話に出る着信時に2回タップ ※左右同様
着信拒否する着信時に3回タップ ※左右同様
電話を切る通話時に2回タップ ※左右同様
マイクミュートON/OFFデフォルトではOFF。アプリでONに設定可能。
音声アシスタントを起動右耳を3回タップ
専用アプリ内の設定画面から組み合わせを変更可能
設定できる機能はこちら(専用アプリ内からこの画面が確認可能)

ちなみに「マイクミュート」もタップ操作でできちゃいます。(アプリ内で設定必要)。外で歩きながらZOOMに入るなんてことも稀にあるかもしれませんが、タップでマイクミュートのON/OFFを切り替えられるというのは、”痒いところに手が届く”機能ですね。

ワイヤレス充電

ハイスペックモデルの「FORGE NC」のみ可能な機能になりますが(僕が今回紹介しているのは「FORGE NC」です)、Qiワイヤレス充電が可能です。

僕はまだワイヤレス充電はスマホも含め試していないのですが、使った人のレビューを見るに「超便利。なんでもっと早く使わなかったんだろう。」という感想がほとんど。これを機に試してみようかな、とか思ってます。

とか書きながら調べてたら欲しくなってしまったのでたった今ポチりました(笑)物は試し!!

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