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【OMM参戦レポ④】OMM事件簿「不可抗力編」 | OMM JAPAN 2020 NOZAWA ONSEN(2020年11月6・7日)

もう気付いたら年末じゃないか。さすがにOMMのレポは終わらせておかないと(汗

ということで得意の長い前置きはなしでサクサクいこう。もはや単なる備忘録目的の投げやりレポなので読まなくていいですw

参戦レポ③は単なる「アホ事件簿」だったが、今回は「不可抗力による事件」などなど。

(アホ事件簿はこちら)→ 【OMM参戦レポ③】OMM事件簿「お前アホやん編」

目次

事件簿③「藪」

まずは前のレポでも掲載したコースディレクター谷川さんのディレクターズレポートを再掲。

参加者の皆さんからの感想を聞くと皆第一声は「ヤブかった」であったが、苦しみながらも楽しかったとの言葉を多くいただいた。個人的には今回の藪は望むものではなかったが、参加者の皆さんに楽しんでいただけたのならば良かったのかもしれない。

コースディレクター 谷川さん

「今回の藪は望むものではなかった」とのことだが、主催者の意図に関わらず、結果的にこれは参加者にとっては「事件」以外のなにものでもなかったし、「ヤブかった」は、ほんとに「ヤブかった」…。過去にももちろん藪漕ぎしたことはあるけど、藪の険しさは今回がピカイチだった。

これは映像で見てもらうのが一番早いので、顔面やら脛(すね)やらに跳ね返ってくる藪と格闘しながら「これは映像に残しておかねば!」と頑張って撮影した動画を貼っておこう。

映像を見返してみて思ったけど、実際はこの映像より100倍つらい(笑)映像だと「まぁ確かになんか大変そうだな~」ぐらいは思うかもしれないけど、いやいやほんと大変なんですって!

上にちょっと書いたけど、前の人に接近しすぎるとめちゃめちゃ強い藪がガンガン顔面に跳ね返ってきてほんとに痛い。目に当たると普通に危険なのでサングラス装着推奨。足元は足元でこれまた強いやつらが埋め尽くしてて、今度は脛にアタックしてくる。OMM終わったらみんな脛にアザできてた(笑)

そして藪漕ぎの何がつらいって、“しなり藪アタック”による物理的ダメージもさることながら、進んでも進んでも延々と変わらない景色にだんだん「不安」になってくること。精神的ストレスが半端ない。

もちろんコンパスはセットしてるのでそれを信じて突き進むのみなんだけど、藪漕ぎって思った以上に巡行速度が遅くなるらしく、「あれ?まだ藪抜けないん?」と何度思ったことか。感覚的には「そろそろ藪抜けるはずだろ」と思ってから1.5倍ぐらいはあった。

このあたりはやっぱり経験値がまだまだ足らない。一人で突入したら普通に遭難するし普通に泣くと思う。

事件簿④「おNEWレインパンツの悲劇」

事件は事件を呼ぶようだ。

今回は、OMM参戦を機にレインパンツを買い替えた。

Teton Bros / Feater Rain Pant 2.0 税抜19,800円也

かなり久々に買い替えたこともあり、意気揚々にパッキングして持っていった。当日履いてみた感じもスマートで良き。これからまたいろんなレースや山でお世話になっていく新入り。船出がOMMだなんて最高じゃないか。よろしく頼むぜ、相棒。

だったのだけど…

結果はこちら。

ずーん。。

がーん。。

_| ̄|○

藪漕ぎしてるときだったか、どのタイミングだったかはっきり覚えてないけど、ご覧の通り、僕の新たな相棒はデビュー戦で大ダメージを被り見るも無残な姿に。

初船出となった相棒の大ダメージに気付いてからの僕のテンションは想像に難くないだろう。しばらくはショックから立ち直れず読図とかどうでもよくなり、ひたすら「うわ~・・」とか「あ~・・」とか「つら」とか「まじショック」とか「ショック隠しきれないんだけど」なんかをバディーに対してずっと言っていた気がする(笑)

学びはただ一つ!!

OMMには新品の高価なレインは持ち込むべからず!!!!

もちろん悪天候などの過酷な環境下でのレース展開もありうるのがOMMという競技なので、レインウェアの“スペック“を落としてはならないが、とはいえ、新品のレインを持っていくのは金輪際やめたほうがいい。

数年前から各ブランドが投入してきた「シェイクドライ」なんかはもってのほか!名前の通り「振って乾く」ぐらい撥水性が高くて 且つ 透湿性も高くて明らかに高機能だけど、とにかくひっかきに弱いと噂。

こんな「高級品」は決してOMMで使ってはいけない。引き裂かれて引き裂かれてさらに引き裂かれて、最終的には衣服としての体をなしていないだろう。

OMMはトレランとはまったく別物だということを再認識しなければ。そういえば道がないところを突き進むのがOMMだった。

来年のOMMのレインはワークマン一択。

事件簿⑤「出し抜き(出し抜かれ)」

最後は事件は事件なんだけど、別の観点でいうと、これぞ「OMMの醍醐味」ともいえるかもしれない。

OMMはポイントを競うアクティビティなので競技性はもちろん高いのだが、実際のカルチャーはいい意味で緩くて心地よい。トレランのカルチャーに近い。マラソンのようにギラギラもピリピリもしていない。

山好きなやつはみんな友達よろしく「OMM好きなやつはみんな友達」だ。

だが、しかし。

いざレースになると、そんな“友達“のニコニコした表情やなにげない会話、それらはほぼすべて「仮面を被った姿」であると思っていただいて差し支えない。性善説だけではこの世界は生き抜けないのだ。

特にコントロールが近くなってくるとその様相はより強まる。コントロールが近くなると、当然複数のバディーが付近をうろちょろ彷徨っているのだが、各バディーの挙動にはコントロールを発見するヒントがある(場合もある)。

もちろんまったく面識のないバディーと会話をすることはないが、知人友人のバディーと遭遇したときの会話には注意が必要だ。顔はニコニコしてお互いのここまでの健闘と苦労を労い合うのだが、実際のところは腹の探り合いが始まっている。決して嘘は言わないが、別に本当のことも言わない。正しいとも正しくないとも言わない。

今回も「してやられた!」があった。

詳細は割愛するが、その相手は我らが山友“世界のやまちゃん“のバディー。

とある地点で僕たちは山ちゃんチームと遭遇した。気心知れた山友だ。お互いに笑顔で会話をした。

だが、その「交錯」地点でさきに歩みを進めた僕らチーム山猿は、今年の2日間の中で1、2位を争う大ロストをかますことになった。ふと後ろを振り返ってみたときに、そこにチーム山ちゃんの影は一切ない。完全にしてやられた。

結局、まったく見当違いのエリアを捜索し、そのコントロールを見つけるのに一時間以上ハマった。

あの別れ際の「おう、ほんじゃ、お互いにこの後も気を付けて!」の言葉を発した後、彼はきっとニンマリしていたはずだ。くそ、腹立たしいぜ(笑)

ちなみにその後、チーム山猿はチーム山ちゃんに対して、逆の「してやったり!」をかましてやったので、今回は痛み分けということにしておこうと思う。

「事件」であり「醍醐味」でもあるこんな話が、終わったあとの最高の酒のつまみになることは言うまでもない。

まとめ

ということで、昨年に引き続き今年も「事件ベース」でOMMを振り返った。というか、事件しか起きないので「事件ベース」で振り返らざるを得ないのである。

でもこの一筋縄でいかない感じがOMM中毒の正体だと思っている。

テントのポールあべこべ事件も、前夜の整置復習事件も、強すぎる藪との格闘も、レインパンツの悲劇も、出し抜き合いの人間模様も、これだけいろんなことが2日間に詰まってたら、どうやったって思い出にはなる。良いか悪いかは別として強い印象には残る(笑)

人生はきっとこんなもんだ。

順調なだけじゃつまらない。

基本は順風満帆のほうがいいけど、そんな中にも一つや二つ波乱万丈が混じってるぐらいがきっとちょうどいい。OMMはいつもそんなことを僕に教えてくれる。

…って、最後まじめか!!

以上、OMM2020、参戦レポート終わり!

■OMM参戦レポ

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