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【参戦レポート】”灼熱”の第12回美ヶ原トレイルラン(2022年7月2日)

“灼熱の”美ヶ原トレイルから早2週間。

どんなレースに出て、どんなコンディションであろうと、たいていは「灼熱の」とか「極寒の」とか「爆風の」とか、なにかしらの”大変だったアピール”はするのだが笑、まぁほんとに暑かった。

この後詳しく書くが、灼熱にやられて?というかいろいろあって、単独で走ったレースとしては人生初のDNF(DO NOT FINISH)となった。

そんな”絶景&灼熱”だった美ヶ原トレイルについてレポートしておく。

ていうか、今年どんだけ暑いんだよ!とか思ってたら、ここ数日は雨雨雨で気温も下がって若干肌寒いじゃんか。あの火傷するような暑さはいったいなんだったのか。日本の気候、ほんともう亜熱帯みたいだ。

ということでレポ開始。

目次

【結果】50km A3 和田宿エイド「DNF」

まずは結果から。

どどん!

…っていつもはここで「完走賞」とかが出てくるのだけど、今回はなにもGETできなかったのでこちらです泣。

そう!DNF!

参戦カテゴリーは85kmのロングだが、50km地点の和田宿エイドにてDNF!人生初!

上の写真はDNFしたエイドで、靴も帽子もザックも脱ぎ捨てた様子。

今回の旅の終了地点 A3和田宿エイド

Stravaの記録はこちら。1枚目のマップ写真の色は温度変化を可視化したものだけど、赤いところは30℃以上です。中盤以降は(アップダウンはあれど)標高2000mぐらいまで上げてるのにどんどん気温上がって真っ赤っかww

DNFとはいえ、灼熱とはいえ、素晴らしい景色だった快晴の美ヶ原。当日は楽しむ余裕なんてまったくなかったが、後から振り返ると絶景の数々。

そんな絶景写真を残しておきたいのと、あと「なぜDNFになったのか」についても、備忘のために触れておきたい。

DNFの「ワケ」

絶景写真の前にまずこちらから。笑

えーと、DNFのワケは「関門アウト」です。なので、結論からいうと「実力不足」。うん、それは間違いない。

・・・のだけども!今回はちょっといろいろあって悔しい感じだったので、その悔しさを忘れないようにしっかり記録に残しておく。

何があったか。

インスタのポストに <事の顛末> を書いているのでそちらを。

上記の通りなかなかなお粗末な事態と遭遇してしまい、心の奥底では「なんだかなぁー」ともやもやした気持ちあり。

まぁでも、それを差し引いても「実力不足」と認めざるを得ないのは、なにより和田宿エイドに到着したのがすでに関門の20分前であり、仮にこのエイドを通過していたとしても、その後の関門も危うかったのは明白だから。

そして、この「関門ファイター」を招いた要因は、完全に自分のトイレマネジメントの失敗だからw

もうね、DNFした和田宿エイドに着くまでのラスト10kmぐらいがお腹痛すぎて、そこ全部くだり区間で一番巻けるところ(且つ楽しいはずのところ)だったのに、走るとお腹痛いので歩いては止まり歩いては止まり、全然スピードに乗れず。

これはもう完全に自分自身の失態。調整不備。故に実力不足です。出直します。

コースプロフィール/レース計画/完走率

コースプロフィール

ここでコースプロフィールをおさらい。

第12回美ヶ原トレイルラン コース図
第12回美ヶ原トレイルラン 高低図。僕が腹痛で死んでた区間が、どれだけウヒョー♪な区間だったのかがよくわかる(ロングの部の一番長いくだりのところです…)

ご覧の通り、ロングは、距離85km、獲得標高4200m、制限時間16時間という設定。

目論見としては、13時間ぐらいではいけるだろ、という感じ。

レース計画(相方作)と携行補給食

相方が立てたレース計画表が以下。

山本小屋まではこの「IN/OUT」のタイムとほぼピッタリ。お腹痛くなってなければ、和田宿もたぶんこのぐらいには着けたんだろうな(実際は13:10ぐらいに和田宿INでした)

これは14時間39分でフィニッシュする計画。これをもとになんとなくの見込み(13時間ぐらいでフィニッシュ)は立てながら進んでいたのだけど、相方用のレース計画が見事に僕の進行度合いにぴったり当てはまってしまった。

関門到着しても全く巻けない(笑)

ちなみに相方の計画で進んだとすると、DNFした和田宿エイドから15km先の長門牧場エイドは、関門16:00に対して、計画は15:50IN/関門と同時刻の16:00OUT!ギリギリの戦い。

ということはやっぱりだ、和田宿で計画より30分弱ビハインドしてた時点でどっちにしろダメだったんだろうな。

補給食。今回はジェルを中心に12個携行。スタート後はしばらくお腹持つので2時間後ぐらいから摂取開始。それ以降は1時間に1個補給するぐらいの計算。あとはエイドの補給で調整しながら。
ドリンクには必ずメダリスト粉末。右2つのアミノバイタルは直飲み用。
何かの参加賞でもらったミネラルタブレット。小さなジップロックに入れ替えて携行。水500mlにタブレット1つを溶かすタイプ。タブレット8個=4L分ということになるので、安心材料として。
ザックは初代UT。実はこのレースの直前に新作のUT3をGETしていたのだが、今回は相方に譲った。ちっ。

完走率

今回の美ヶ原はまさにサバイバルとなった。最終的なリザルト・完走率は以下の通り。

(出典:公式サイト)

ロングの完走率「19.5%」ですって!やばいでしょ!441人も出走してるのに完走86人って!過酷!えぐい!サバイバル!

元々「完走率5割ぐらい」ということは事前リサーチでわかってはいたけど、今回は前回開催時(2019年)よりも距離が伸びて関門変わらず、という鬼設定だったことに加えて(あとから知った)、酷暑も重なり、ガクンと完走率が落ちた模様。そりゃ落ちるわ。

レース後のいろんな投稿を見たが、僕同様に今回のレースで「初めて”関門アウトで”DNF」という”初体験”をしたランナーも多かったみたい。

ちなみに…

今回のレース、エイドでの「水切れ」という事態が発生し、主催者側が謝罪文を出すまでに至った。

詳しくは書かないけれど、一言でいうとあってはならない大失態、かな。

さすがにあのコンディションの中での水切れは、最悪「命にも関わる重要なこと」であり、且つ、水切れ(エイドで水が補充できない)→エイドで待機→時間ロス(30-40分待たされたらしい)→関門時間変更などの措置なし、という感じで、選手の「前に進めたかもしれない可能性」「チャレンジの機会」を奪ってしまったのは間違いのないこと。

主催者側には、十分な想定(準備)と臨機応変な対応をしてほしかった、というのはやっぱりある。この後写真で少しだけ共有するが、「美ヶ原」の名の通り、素晴らしい景観の中を走れる貴重なレースだけに、しっかりと改善をしてほしいと思う。

そして同時に、僕自身も小規模ながらちょくちょくとイベントを主催させていただいている身として、この事は反面教師として教訓にしなければと思った次第。

それにしても、ランネットのコメント欄(レースレビュー)はほんとにすごいことになってたな…

ご興味ある方は自分で探して見にいってみてください…

写真で振り返り

ここからは写真でレースを振り返り。

レーススタートはAM4:00。めちゃ早い。宿は会場から車で10分ちょっとのところにとったので、そういう意味では比較的余裕はあったけど、2時過ぎ起床はやはり辛い。辛いというか、体のいろんなリズムが崩れて調整が難しい(トイレマネジメント含む)。
4時スタートとはいえ、スタートする頃にはぼんやりと明るくなっていて、スタート直後のゲレンデ直登の時にはすでにこの明るさ。
スタート時にヘッドライトつけるか迷ったけど、一応つけてスタート。まぁつけなくてもこの通り半分ぐらいの人がつけてるので、その明かりに頼れば、自分はつけなくてもぶっちゃけ問題なし。とりあえず早朝で涼しいとはいえ、いきなりゲレンデ直登なので速攻で滝汗。
一つ目のピークに到達すると、見事な朝焼け。これにはうっとり。
朝日を浴びながらのトレイル。気持ちいい。
幻想的。
1つ目のエイドはウォーターエイド
第1エイド「和田峠」
公式には22km地点だけど、実は15kmぐらいのところで一度、単独でロストをかまして余分に1kmぐらい走っているので、Garminの距離は長め。ちなみに経過時間は3時間33分なので、時刻で言うと7時半過ぎぐらいなのだけど、この時点でもうかなりの暑さ。この後どれだけ暑くなっちゃうのか不安でしかない。
エイドの補給食たちその①。塩飴。キャラメル。羊羹。
エイドの補給食たちその②。さくらんぼ、バナナ。
美ヶ原っぽい景色だが、ここはまだいわゆるあの”美ヶ原高原”にはあらず、その手前の山。
でもこうやってみると普通に綺麗だな。この稜線を走れるのとか最高じゃん。でも暑すぎて走ってる最中はそんな事は思えず。
標高1887mでも暑い。ほんと暑い。
第2エイド「扉峠」。ここが問題の「水切れ」エイド。僕が着いた時点で、スタッフが本部と「あと水3箱しかありません」みたいなことを電話でやり取りしてた気がする。案の定、この後水切れになり、多くのランナーが足止めを食らうことに。
茶臼山までくるといよいよ美ヶ原高原の核心部突入。
THE・美ヶ原。あの建物のちょっと手前までいく。(美ヶ原高原最高点の「王ヶ頭」まで行けるのかと思ったら、残念ながらそこは通らず。それ楽しみにしてた人もけっこういたと思うんだけど)
もうこの頃は暑すぎて軽い目眩なんかと格闘しながらも、前後の選手の頑張りに触れて、僕も頑張って走る(まだ中盤なのでフラットで歩いたら試合終了)
第3エイド「山本小屋」。写真では見えないけど、テントの奥にはタンク車あり。水被りができた。マジで生き返る。ちなみに頭だけじゃなくて、手に脚にけっこうびちゃびちゃに浴びたけど、エイド出発して少ししたら、濡れたウェアがすっかり乾いてました。
ここからはプロカメラマンが撮ってくれた山猿ショット4連発!笑
いい笑顔だ!笑
いい景色だ!もっと涼しくて心地がよい季節にまた来よう(笑)
直射日光やばい時は、キャップつば後ろ+サングラスが山猿スタイル。暑さと眩しさから多少は緩和される(気がする)。
で、冒頭の写真です。DNFの悲しみ。
A3エイド「和田宿」にて僕の今回のレースはあえなく終了。

【総括】「やっぱ悔しいっす」

全国的に酷暑となったこの週末だったけれど、とにかく長野も暑かった。標高とか関係なしに暑すぎた。レース開催エリアのすぐ隣の街では最高気温38.8℃を記録したそうな。ここ、長野県だよね??

酷暑やら腹痛やら、「おいマジかよ」的な展開やら笑、まぁいろいろあったけれど、全部ひっくるめてやっぱり自らの実力不足が招いたDNFという結果。

もしかしたらいけたのかもしれないけど、ぶっちゃけ当日は暑さにやられて(腹痛も相まって)最後はさすがに疲弊していて、DNFしたときもちょっとほっとしてしまった甘い自分がいた。そこが悔しい。自分に負けた感がある。

時間が経つにつれて情けなさと悔しさが込み上げる。

ロングレースにチャレンジする意味って「限界まで挑戦すること」だよなと、今さらながらに感じている。レースなのに限界までチャレンジしなかったら、それはもうレースでなくプライベートで時間に追われずに同じコースを勝手に楽しめばいい話。

せっかくレースなんだから、やっぱり限界までチャレンジしなきゃ、だよな。

なので教訓。

今後のレースにおいては、余程の事情(身体的な怪我や関門アウト)を除き、DNFはしないと誓います。

今回のケースでいえば、「次の関門はほぼ間に合わないかもしれないけど、目の前の関門をクリアできたのなら前に進む」ということ。(普通みんなそうか)

今回は不測の事態で強制シャットダウンな感じはあったものの、「今から次のエイドに向かっても確実に間に合いません。」と言われ、自分の中でも「あ、確かに無理かもな」という諦めが少しでもよぎったことが非常に情けないし、悔しい。

元々「競争」だったり「絶対に一番!」みたいなのを好むタイプではないのだが、大人になるにつれてだんだんと、自分に「悪い意味で」甘くなっていくこと、つまり挑戦しなくなること、だけは避けなければ。(人生を楽しく生きるために「いい意味で」自分を甘やかすのとはちょっと質が異なる)

今回のこと(DNFしたことではなく、甘い心が見え隠れしたこと)は忘れずにいたいと思います。

ということで、美ヶ原はリベンジ決定。来年絶対完走してやります。

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