飯豊連峰縦走Day2。
2日目は待ちに待った稜線歩き!果たして絶景は拝めるのか…⁉
(※内容長いです)
Day2 スケジュール
2日目は杁差小屋をスタートし、いくつもの小屋を経て切合小屋までの約21㎞。
以下のスケジュールで進みます。
<Day2> 21.3㎞/約11時間
朳差小屋 → 頼母木(たもぎ)小屋 → 地神北峰 → 門内小屋 → 門内岳 → 北股岳 → 梅花皮(かいらぎ)小屋 → 烏帽子岳 → 御西小屋 → 飯豊山 → 本山小屋 → 草履塚 → 切合小屋(泊)
3日間の縦走の中日で、一番長く移動距離を稼げる日。稜線を一気に歩きます。
ちなみに上記太字にしたところは、ご覧の通りすべて「小屋」。飯豊連峰の稜線上には小屋がたくさんあるので、その日の天候や体調によって、柔軟に移動距離を調整できるのが嬉しいところ。実際に僕たちも初日は、当初予定していた頼母木小屋泊を変更し、一つ手前の杁差小屋に変更したりしました。
※ただし、小屋といっても基本避難小屋ですので悪しからず。管理人がいるところもあり、そこでは500ml缶1000円でビールが売ってたりします(笑)
Day2 主な話題
Day1同様にDay2のポイントも先に記載しておきます。
- 願い虚しく雨天スタート
- 稜線上での雨はGRATE RACEさながらの横殴り
- 当然、初日に続きガッスガス
- 「ようこそ、スケッチ展へ」
- 稜線は高山植物の楽園(花の名前まったくわからないけどとりあえず撮りまくる)
- 雪渓!
- 蛙。ゲロゲーロ。
- 来い来い!・・・・来たーーーーー!!!(第2弾)
2日目もなかなか楽しい山旅でした^^
では、いきましょう。
Day2 振り返り
朝
前日は8時に就寝したので、予定通り3時に起床。夜行バスで眠りが浅かったこともあり、朝まで熟睡。小屋も独占状態なので目覚まし使用OK(笑)
気になる天気は… 雨降ってるー!(泣)しかもけっこうな本降り。
スタート時点から本降りはさすがにテンション上がらないので、当初の4時スタートは断念しスタート時間を遅らせることに。というわけで5時に目覚ましをセットし再度就寝zzz(笑)
空も明るくなった5時、外を確認すると、真っ白で何も見えないけど、とりあえず雨は霧雨状態に(雲の中って感じ)。昨夕あんなに綺麗な夕焼け空を見せてくれたのに翌朝は雨。これが山の天気です。受け入れる他、術なし。
相方曰く昨夕の夕焼け空ではうろこ雲が広がっていたので「怪しいと思っていた」とのこと。
的中。
そんな知識いつどこで仕入れたのかわかりませんが、僕と相方とは、記憶容量がメガバイト(僕)とテラバイト(相方)並みに違うので、過去どこかで見聞きした内容を記憶しているのでしょう。
というわけで、朝飯食べて2日目スタート!
▼朝飯はどん兵衛とおにぎり。おにぎりはどん兵衛の麺を食べ終わった後に残ったスープにいれておじやにしたらうまかった。山で食べると基本なんでもうまい。
杁差小屋(えぶりさしごや)~頼母木小屋(たもぎごや)
まずは頼母木小屋を目指します。今日はひたすら稜線歩き。視界がないのは残念ですが、朝霧に濡れた高山植物たちが稜線歩きを楽しくしてくれます。 花好きの人はたまらんでしょうな。
▼雫がついた植物もいいもんです。
▼蜘蛛の巣も芸術品に早変わり。
▼稜線はずっとこんな感じ。両脇に花花花。派手ではないけど確実に彩りを与えてくれていて、これを見ながら歩くのもなかなか悪くない。今回は走らないと決めているので、とりあえず新キャラが出てくるたびにひたすら写真撮影をしてました(笑) 名前ぜんぜんわからないので、誰か名前教えてください^^;
▼花を楽しみながら進むと、「大石山」に到着。標高1562m。ここでは軽く給水だけしてすぐに出発。
▼稜線を進んでいくと「ようこそスケッチ展へ」なる標識が。なんでしょうかこれは。
▼少し進むと頼母木小屋に到着。
▼どうやらこの頼母木小屋でスケッチ展を開催裕の模様。
▼ひとまず記念撮影。なんも見えねー!(笑)
▼小屋前で記念撮影をしていると、小屋の管理人さんが登場(頼母木小屋は管理人がいて、ビールも買えます)。左が管理人、真ん中のおっちゃんが「スケッチ展」の主である六さん(六番目に生まれたそうで、本名「六郎(ろくろう)」!)。「山の日」記念ということで、この小屋でスケッチを展示していました。
「せっかくだからちょっと見ていってよ」と六さんに促され小屋に入ると、壁には六さんのスケッチがずらり。稜線の全景から高山植物ひとつひとつのスケッチまで。とにかく飯豊連峰が好きなんだなぁと。
▼小屋に入る前に撮った頼母木小屋の看板での記念撮影は、本来であれば↓のような美しい稜線が広がっているそうな。生で見れなくて残念だけど、六さんのスケッチで見させてもらったのでよしとしよう。
▼「俺も昔はロマンチストでな、花をひとつひとつ描いたりなんかしてな」と嬉しそうに話す六さんが印象的でした(笑)
頼母木小屋では予想外に20分のステイをしましたが、この後の小屋も含め、小屋の管理人さんたちの懐の大きさというか温かさというか、誰でも受け入れてくれるオープンな感じがとても心地よかった。まさに「山」と一緒ですね。
頼母木小屋(たもぎごや)~梅花皮小屋(かいらぎごや)
ここから先はお花図鑑です(笑) ガスが晴れる様子も一切なく、真っ白な世界をひたすら進む。別に花が好きなわけではありませんが、花があって良かった、と心底思いました(笑) どんどん新キャラが登場してくるので、好奇心旺盛な性格としてはなかなか楽しめました。
相変わらず花の名前はひとつもわかりませんが笑、以下お花好きの方はどうぞ。
▼頼母木小屋から歩くこと30分。「地神北峰」に到着。読み方わかりません。ジガミキタミネ?標高1800m。眺望ゼロなのでおちゃらけるしかありません。(※僕は本来こういうキャラではありません)
▼ちなみにこの時の天候はこんな感じです。暴風 (笑)
▼さらに50分進み「門内小屋」に到着。
▼トイレもあります。
▼各避難小屋には「鐘」があります。避難時に居場所を知らせるため?
▼門内岳から歩くこと45分(CTの6割ぐらいのペース)。「北股岳」に到着!標高2024m!ついに標高2000m突破!いやー登ってきたなー。
▼相変わらず眺望ゼロ!
眺望は諦め、梅花皮小屋を目指します。距離は500m程なのですぐそこ。
▼途中、いかにもトゲトゲしい植物を見つけちょっと感動。葉っぱがトゲトゲ。
▼程なくして梅花皮小屋に到着。この通り、霧の中からうっすらと小屋の外観が見えてきます。ホラーか。
▼ここにも鐘がありますね。
▼梅花皮小屋ではテン泊をしている人を発見。暴風が吹き荒れてます。大変そう^^;
梅花皮小屋(かいらぎごや)~御西小屋(おにしごや)
▼梅花皮小屋でちょっとだけ休憩を挟み、再び霧の稜線へ出発。
まずは烏帽子岳(えぼしだけ)を目指します。
▼「さぁ、次はとりぼうしだけじゃー!」→「いや、えぼしだけでしょ」→(チーン…)というやり取りなんかをしながら、途中ニッコウキスゲを発見!(当然最初は名前知りませんでしたが、このあとひたすら出てきたので、さすがに覚えました。)高山植物といったらこれ!という代名詞的存在?だと思われます。
▼この辺りから大きな雪渓が出てきました。なかなかの迫力。後ろが青空ならもっと綺麗なんだろうなーと思いつつ進みます。
※ちなみに飯豊連峰には「石転び大雪渓」という有名な雪渓があります。このブログでは既に地点を過ぎてしまいましたが、梅花皮小屋につながっている大雪渓です。
▼石転び大雪渓の写真(拝借)。これをひたすら登ります。雪山未経験ですが、いつかは登ってみたいですね。
▼梅花皮小屋から歩くこと20分、烏帽子岳到着!相変わらずの雨!この先の御西小屋までが4.4㎞、その先の飯豊山までがさらに2.8㎞とまだまだ先は長いので、写真だけサクッと撮ってすぐ出発。
▼このあとしばらくは雪渓沿いを進みます。斜面はずっとお花畑。
▼名前はわからないけど可憐な花シリーズ
▼ちょこちょこ蛙とも遭遇。雨で水を得てイキイキ。こいつはなかなかの大きさでした。捕まえようと思ったけど逃げられました。蛙はかわいくて癒されます。
▼チングルマ!これも今回の山旅で覚えた高山植物のひとつ!(笑) これが花で。
▼これが実。開いた状態。
▼名前わからないけど可憐な花シリーズ。ほんとにいろんな種類の高山植物が見られます。
▼なんとなく蛙がいそうな植物の群生。
▼横からの図。かわいい。
▼なんとなく目についた幾何学模様チックな植物。上からみるとこうですが…
▼横から見ると、こんなのが上に突き出してます。なんだか面白い。というか、この2枚お気に入りです。めちゃくちゃ格好よくないですか?(笑)
▼「御手洗ノ池」「天狗の庭」。コメントなし(笑)
▼途中雪渓に上がれるところがあったので、一応記念撮影。
▼烏帽子岳から歩くこと120分。ようやく見えてきましたよ。本日お決まりのうっすらホラーで登場です。 コースタイム180分のところを120分。そんなめちゃくちゃ早歩きしているわけでもないんですが、こんなに短縮できるとは。
▼御西小屋到着。さすがに疲れたのでちょいと休憩。ていうか、いい加減晴れてくれー!実は梅花皮小屋の管理人と話をしたときに「今日午後は晴れるらしいよ」との情報を得ていたので、その言葉を信じてここまでは我慢していました。そういえば昨日だって、16時頃になって一気に晴れたじゃないか。うん、今日も絶対晴れる!信じて進むのみ!
御西小屋(おにしごや)~飯豊山(いいでさん)
ついに飯豊連峰の主峰、飯豊山を目指します。御西小屋からは2.8㎞。そして飯豊山を目指す途中でついに絶景が姿を現してくれます。
▼御西小屋出発直後は相変わらずのガスガス。
▼飯豊山が徐々に近づいてきた頃、なんとなくガスが晴れてきてない…?
▼お、青空が!
▼前方の景色がどんどん晴れていく!
▼谷側にも幻想的な景色が広がり始める!
と、この青空で一旦テンション上がりまくり。写真ではなかなか伝わりづらいのですが、目の前いっぱいに広がった景色はまさに絶景と呼ぶに相応しいものでした。ピーカンとは言えなかったけど、ここまで眺望ゼロで頑張ってきたので、これだけでもめちゃくちゃ嬉しい(笑)
雲の流れが速く、いつまたガスってもおかしくないのでこのタイミングを逃すまいと撮影に励みました。もちろんこの目でもじっくりと堪能。雲が山間をどんどんと流れていく姿は本当に格好良かった。
▼一通り騒いだ後(笑)、パワーアップした僕らは次なる山、飯豊山を目指します。飯豊山山頂は雲がかかって見えないけど、もう目の前!山頂までは岩場が続きます。
飯豊山(いいでさん)~切合小屋(きりあわせごや)
▼飯豊山山頂到着!しかし、先程の晴れ間はどこへやら、ガッスガスで何も見えないじゃないか(笑)うっすらと明るい空なので15分程待ってみたものの晴れそうにないのと風が強くて寒くなってきたので、泣く泣く先に進むことに。。でもこの登頂、達成感はありました。
飯豊山(いいでさん)~切合小屋(きりあわせごや)※絶景つき
▼飯豊山頂を降りて再び少しだけ登ると、本山小屋にすぐ到着。ここには飯豊山神社があります。
▼本山小屋ではこの小屋限定のバッジが販売されていて、ピンクをゲット。ほんとはブルーのものが「イイデリンドウ」といって飯豊山の固有種になるのですが、頼母木小屋でも頼母木小屋限定バッチがあり笑、そこでブルーの花をあしらったバッジを買ってしまっていたので、ここではピンクを選択。限定ばっかりで大変です(笑)
▼ブルーが「イイデリンドウ」、ピンクは「ヒメサユリ」と刻印があります。
本山小屋を出発し、さぁ次は本日のゴール地点、切合小屋を目指します。この最後の区間でついに飯豊連峰が僕たちに微笑んでくれました!
まずはお見せしましょう!ドン!(サイズ大きくして載せます笑)
待ちに待った絶景。これは本当に感動しました。「THE 飯豊連峰」といわせてもらってもいいですか!?(笑)谷側の雲が格好いいなー!
他にも雲がかかって幻想的な稜線!
▼絶景を堪能した後はあとはゴールを目指すのみ。草履塚という山を一登りしたらゴールは目の前です。あの目の前の山が本日のラスト「草履塚」。
▼さすがに空腹感がある中、なんとか草履塚をパス。
▼小さくて見えませんが、遠くにカラフルなテント場を発見。あそこがゴール地点!って、まだけっこう先じゃん!(笑)
▼小屋手前で少しだけ雪渓の上を歩きました。
17:00。無事に切合小屋に到着。朝6:00に出発してから11時間。頑張った。
ちなみに切合小屋は避難小屋ではないようで、素泊まり一人2500円でした。5000円で一泊2食付きになります。この日も到着した17時頃はちょうど食事タイムだったようで、美味しそうなカレーが振る舞われていました。カレーはなんとおかわり自由で、過去には7杯食べた人がいたとか。僕らは素泊まりなので、持参した食事です。カレー美味しそうだったなー(笑)
水場は小屋の目の前なので往復で25分も掛かりません。水場が近いって大事。
小屋は1階2階ありけっこうな広さの小屋でしたが、ハイカーで満杯。昨日の杁差小屋の独占状態はほんとに奇跡でした。そしてハイカーの就寝はほんとに早くて19時過ぎにはみなさんスヤスヤ。
…と同時に始まるいびきの大合唱。。
この日の夜はいびき大合唱と、アブブヨのバカヤローに初日にやられた箇所の猛烈な痒みと、深夜に降り出した大雨の雨音と戦いながら、まったくもって熟睡できずに翌朝を迎えることになります^^;
2日目はコースタイムの7割で設定した時間に対して、さらにその91%という速さで無事に踏破。大部分はガスと横殴りの雨にさらされましたが、最後に絶景が見れて本当に良かった!!
2日目終了!
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