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【参戦記④ レースレポート】A3(18.2㎞)~フィニッシュ(75㎞)「上州武尊山スカイビュートレイル70k」(2017年9月23日)

A3といえどまだ18.2㎞地点。残り50㎞以上ありますが、今回で終わらせます。

 

レース振り返りのポイント(再掲)

 

振り返りポイントを再掲しておきます。

  • 超充実のエイド!充実し過ぎで自前の行動食半分以上余る。
  • 1㎞以上続く果てしないゲレンデ登りが計4回。ダメージ大。
  • 追い越していく120㎞のランナーの力強さたるや…尊敬。
  • 早々にガーミン(GPSウォッチ)が逝去。さすがにそろそろロング用買うか。。
  • ライトのバッテリー切れ & 弱小ルーメン(光量)で心許ないナイトラン。
  • ゴールまでラスト1㎞のロード爆走、目指せ20時間切り!

 

A3出発

 

▼超充実のエイドでエネルギーチャージばっちり完了。10分ちょっとでエイドを出発します。時間は11:25。食べるとやっぱり元気になる。それにしても、あぁ、バッテリーが…

 

 

 

 

 

 

次のA4エイドは31.2㎞地点。A3からは13㎞です。A3までの距離に比べれば5㎞も短いので気分的にもだいぶ楽。…だったんですが、このあとのコースはゲレンデ・ゲレンデ・ゲレンデ!

しばらく写真がゲレンデばかりになります(笑)どのゲレンデも、およそ1~2㎞ほどの距離で、300~400m一気に標高を上げる感じ。なかなかです。

▼ひたすらのぼる…

 

 

 

 

 

 

▼途中で後ろを振り返り、「よくここまで登ってきたな」と自分を慰める。

 

 

 

 

 

 

▼そして再度向き直り、「まだこんなにあるのか…」と愕然とする。

 

 

 

 

 

 

このゲレンデゾーンに突入し始めたあたりから120kの選手たちに抜かれ始めます。なんかやたら速いなぁーと思ってよくみると、ゼッケンの色が違う、そして明らかに脚のたくましさが違う(特に太腿。みんな太い!筋肉詰まってる!)さすがにめちゃくちゃ力強い。ゲレンデはさすがに走ってはいませんでしたが、ペースを一切乱さず、途中で一切休まず、ぐんぐんと登っていきます。

僕もいつかは・・・!という想いがちらっとあるので、トップクラスのランナーの登りのペースはどんなもんかと、相方を置いて笑、試しにちょっとついていってみました。…が全然ダメでした(笑)徐々に徐々に離されていく…

とりあえず相方より先にゲレンデを登り終え、上で相方を待ちます。

 

▼相方さんもようやく登ってきました。声を掛けるとなんだか怒られそうな形相をしているので笑、小さく励まし、小さく労います(いっぱいいっぱいのときに声を掛けるとたいてい怒られますw)。そんなときは、成り行き上僕の役目となっているブログ用写真の撮影に専念。(相方もブログをやっています→「亀さんランナー100マイラーへの道」)

 

 

 

 

 

 

▼上った後はさぁくだり。

 

 

 

 

 

 

▼下りは下りで、長い下りはほんとにしんどい。早く下ってもゆっくり下ってもけっこう脚にきます。登った距離以上に下ります。

 

 

 

 

 

 

▼下りきると、すぐにお隣のゲレンデに「はい次こっちー」と案内され(別に誘導がいるわけではありません笑)、もう一度ゲレンデ登り開始。

 

 

 

 

 

 

 

▼はじめ「傾斜が緩いなーこれなら余裕ー」と思っていたら、途中から中級コースのゲレンデに突入。。目に見えて一気に傾斜がアップしている。。

 

 

 

 

 

 

 

▼しかも長い…。できるだけ歩幅を小さく、歩みのリズムを一定に。途中途中で大きく息を吐いたり、腕をぶらぶらさせたり、首やら腰やら背骨やらの骨をポキッとならしたり(自称「セルフ整体」)しながら、身体を緩める。ひたすら同じ動作を繰り返していると、身体が”詰まって”くる感じがするので、僕はしょっちゅうポキポキ鳴らしてます。

 

 

 

 

 

 

 

▼登ったら下る!この繰り返し!ここ晴れてたら綺麗なんでしょうね~。

 

 

 

 

 

 

A4エイド到着(31.2㎞地点)

 

下っていると、A4エイドが見えてきました!エイドが見えてくるとほんとに嬉しい(泣)31.2㎞地点です。時刻は13:55。

A3エイドでは、予定10:15INに対して実績11:15INの「1時間」のビハインドでしたが、A4エイドでは、予定13:15INに対して実績13:55INの「40分」のビハインド。20分短縮。この調子この調子。

 

 

 

 

 

 

▼そしてこのA4エイドではサプライズが!なんとFunTrailsの”おっくん”こと奥宮選手がエイドスタッフとして待ち構えていました!これにはほんとにビックリ。思わず「なんでいるんすかぁーー⁉⁉」と思いっきりフレンドリーに話かける(笑)「11月のFTR100にもエントリーしました!」と伝えつつ、写真撮影をお願い。いい人や。

 

 

 

 

 

 

 

このエイドには、相方の知り合い(僕も一応知り合い)もボラとして入っていて、軽くおしゃべり。知り合いに会えると元気出ます。

ご多分に漏れずA4も超充実のエイドだったので、ここでもたらふく補給し、約15分弱滞在。次のA5エイドは47.2㎞地点なので、A4からは16㎞。ロングトレイルはこの積み重ねです。「ゴールまであと〇㎞」と考えるとげんなりしますが笑、「次のエイドまで〇㎞か、まずはそこまで頑張ろう」という思考で進んでいると気づいたらゴールに近づいています。…って当たり前か(笑)

次はオクノほたかスキー場を超えていきます。

 

▼出発は14:07。バッテリー残量あと1割…

 

 

 

 

 

 

A4(31.2㎞)~A5(47.2㎞)

 

▼エイドでたらふく食べた後ですが、相方特性の自家製トレイルバーを補給。うまい。(今では自分でも作れるようになりました♪)

 

 

 

 

 

 

 

▼14:57。ガーミン様、ご臨終 m(_ _)m 享年9時間。嗚呼…

 

 

 

 

 

 

▼何キロ地点だったか忘れましたが、水のみ補給できる「ウォーターステーション」がありました。ここに着いたのは16:00ぐらい。

 

 

 

 

 

 

▼先ほど「ゴールまであと〇㎞」は考えない、と書いたばかりですが、1㎞ごとに残り距離の標識があります。これは120k用なので、ここからだいたい25を引いた数字が70kの残り距離になります。なので、58‐25=33㎞。もう半分は余裕で超えてる!ととるか、あと33㎞もあんのかよ!ととるかは、あなた次第(笑)まぁ前者をおススメします。常にポジティブ!無理やりポジティブ!

いずれにしても距離表示が細かくあるのは、精神衛生上だいぶ助かります。

 

 

 

 

 

 

▼だんたんと日が暮れてきた17:30。本日4度目のゲレンデ出現。舗装路なのでだいぶ登りやすい。ここでもばんばん120kの人たちにパスされたのですが、相方が比較的若めの女性だからなのか、ちょいちょいと声を掛けられます。その気持ち、わかる(笑)

 

 

 

 

 

 

 

登りながら少し話をした120kの選手で「ロングレースは必ず復活するのが面白いんですよね」と言う人がいました。これは僕も実感していて、長いレースになると、疲労、眠気、痛み、いろいろなことが襲ってきて「もう無理かも」と思うタイミングが必ずあるのですが、そうなったところからいかに「復活を信じて待つ」ことができるかどうか。

調子が悪い時間帯はもちろんパフォーマンスは落ちますが、復活を信じて待っていると、不思議とほんとに復活するタイミングがやってくる。人間って不思議。あ、もちろん「復活しろぉ~」と念じているだけではダメで、体調悪いなりに補給をしたり、というなんらかの「措置」は必要ですが(笑)

レースの中にこういう「浮き沈み」があること自体がロングレースの魅力なのかも。

 

▼だんだんと日が沈んできました。ここにいた誘導スタッフの人は「早くしないと日が沈んじゃうよ!早く早く!」というセリフで僕らを急かして(励まして?)くれます。…知っとるわっ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A5エイド(47.2㎞地点)到着!

 

日も暮れた18:15、A5エイドに到着!

▼ご覧の通りあたりはすでに真っ暗。ヘッドライトを着けて暗い中を進んでいたのですが、真っ暗闇の中に見えてくる建物の明かりの嬉しいこと嬉しいこと(笑)

 

 

 

 

 

 

当初の計画では16:40INのところ、18:15IN。1時間35分のビハインド。当初の予定から大きく遅れました。やはり初めて走るコースは試走なしでは、レース計画が難しい…。経験値が増やして、精度を上げていく必要ありです。

 

▼A5エイドも安定の充実っぷり。じゃがいも、トマト、ソーセージ、オレンジ、バナナ、などなど。ソーセージ激うま。何本食べたかな(笑)

 

 

 

 

 

 

▼そして定番の豚汁!体に沁みます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

A5エイドは建物の中に広いスペースがあって、屋内で仮眠などもできます。120kの人たちはデポステーションにもなっているので、デポした荷物をここで一度受け取れます。ウェアを着替えたり、行動食を追加したり、後半戦に向けて身も心も準備を整えます。

僕もトレニックワールド100㎞で初めて「デポ」を経験しましたが、装備も気持ちも一旦リセットできるので非常にありがたいシステム。デポステーションはだいたいレース距離の半分の地点に設置されるので、この時点での自らの気持ちと身体がどの程度残っているのか、でそのレースの成否が決まります。みなぎっているのか、しぼんでいるのか(笑)

 

ちなみに相方が足にマメを作ってしまったらしく、案の定「しぼんで」いました。「もう走るのはきついかも…」と^^; 僕も地味に足裏は痛くなっていて、マメはできていませんでしたが、水膨れ予備軍がちらほら。おそらくレース序盤の雨とチョコレートファウンテンゾーンで濡れてふやけた影響。

レース中のマメとか水膨れはほんとにつらいです。その痛みを避けようとフォームが崩れ、さらに変なフォームだと力むので、さらに他が痛みだすという悪循環に陥ります。この対策も考えないとなー。

 

とりあえず相方も、マメはできても気持ちは全然折れてないので「じゃあ、こっからは全部歩いていこう」ということで、エイドを出発。当初目標の18時間(AM0時ゴール)も現実的に不可能なことが明確になったので、ここからは「完走できればいいっしょ」ということで目標を下方修正(笑)

本格的なナイトランのスタートです。(そしてここから闇が深くなるにつれて相方の怒涛の追い上げ=パワーウォークが炸裂するのです…)

 

 

A6エイド(56.6㎞地点)到着

 

ナイトランはさすがに暗くてiPhoneのカメラでは戦えないので写真はありません。

A6エイド到着。時刻は20:45。予定18:45に対して、実績20:45。2時間のビハインドですが、目標は「完走」に切り替わっているのでたいして気にしません。…が、このときひそかに狙っていたのは「20時間切り」。いけるか!?

 

 

 

 

 

 

▼色からして”やさしい”スープがここでも身に心に沁みます。。ありがたや。

 

 

 

 

 

 

 

▼ゴールまで19㎞の表示。「いやーようやくここまで来たかー」と軽く自分を労い、再度気持ちをセット。

 

 

 

 

 

 

▼主催者からのメッセージ発見。

「残すは浅松山と雨乞山‼ラスト5㎞の雨乞山からの眺めはサイコーです‼がんばってーー‼」

とな。明るいうちにゴールできる人へのメッセージでした(笑)

 

 

 

 

 

 

 

▼ナイトランの様子。

 

 

 

 

 

 

 

ナイトランでは実は事件が。上の写真を見てもわかるのですが、明らかに手前の光(僕の付けていたヘッドライト)の光量が足りません。暗い。

あまりにも暗いのでバッテリー切れかと思い、予備電池に交換。そうしたら、直後はそれなりに復活したのですが、しばらくするとまた元通り。暗い。元々MAXの光量が160ルーメンというものなので、そこまで明るくはないのですが、それにしても暗い。というか電池交換直後なのにほぼ灯が消えようかというぐらい暗い。これは…故障?

仕方ないのでもう一つ持っていたハンドライト(光量600ルーメン!)を点灯。おぉーめちゃくちゃ明るい!

しばらくはそれで事なきを得ていたのですが、しばらくすると、頼みの綱のハンドライトがバッテリー切れ。こちらは電池交換式ではなく、充電式だったので復活の術なし。そういえば満充電にしてなかった…。

というわけで、もはや50ルーメンぐらいしかパワーを発揮していない超心許ないヘッドライトひとつで夜の山中を進むことに。ちなみに相方のヘッドライトは超優秀で500ルーメンはあるレッドレンザー。金魚の糞のごとく相方の後ろにぴったりついて進むことに(笑)

教訓、以下2点。

  • 装備の準備は万全に。
  • ヘッドライトはケチらずとにかく明るいものを。

 

 

W5(ウォーターステーション)到着(70.8㎞地点)

 

そんなこんなで暗すぎるヘッデン(=ヘッドライト)に悪戦苦闘しながら、最後のチェックポイントに到着。ここはウォーターステーションなので、食事はありません。水飲み補給可能。

計画21:45INに対して、実績0:50。約3時間のビハインド。さすがにだいぶ遅れましたね。でも大丈夫、目標は「完走」なので。そして、次なる密かな目標「20時間切り」が、なんだか現実味を帯びてきた!?!?あと70分で4.4㎞。ラスト1㎞はロード。これはもしやいけるかも!

 

 

 

 

 

 

 

相方はウォーターステーションをほぼ素通り。僕はちょろっと休んだのですが、この判断は正直ミス。自分には超心許ないヘッドライトしかなかったことを忘れてました(笑)なのでこのあと、相方に追いつくまでが暗くて暗くて…。しかも相方は覚醒しており笑、スーパー速いパワーウォークでぐんぐん進んでいるので、僕もそれなりにちゃんと走らないと追いつけないわけです。暗くて足元が見えない状態でスピードを出すのはなかなか刺激的。(案の定軽くグネりました笑)

なんとか追いつき、ここからは残り時間を見ながら、ゴールを目指します。

ちなみに残りの区間は下りだったのですが、これがなかなかの激下り。全然スピード出せません。最後の最後で怪我をしないように慎重に・・・と降りているところを120kのランナーたちがばんばん駆け下りてくる。駆け下りてくるというより滑ってくる(笑)は、速い…

 

感動のフィニッシュ

 

テクニカルな下りは苦手な相方ですが、比較的平坦なトレイルのパワーウォークは爆速。最近ストックという武器も手に入れ、爆速に磨きが掛かっています。相方のパワーウォークに必死に食らいついていくこと数キロ、ようやくロードに!!!

このロードに出た瞬間の「下界に戻ってきた!」という感覚がたまりません。ロングレース特有のものだと思いますが、ロードに出てフィニッシュが近づいてくるにつれて、高まっていく高揚感・達成感といったら!!

そしてロードに出たときの時刻を見ると、AM1:42!残りは1㎞ちょっと!20時間切れる!!

 

▼フィニッシュ直前の橋。これを渡ればゴールです。絶対このシーンは必要だろうとせっせと写真撮影。感謝しろ、相方よ(超小声)。

 

 

 

 

 

 

 

そして、感動のフィニッシュ!!

 

 

 

 

 

 

時刻は・・・AM1:56!(タイム:19時間56分40秒)

▼20時間切り達成!!

 

 

 

 

 

 

 

 

▼もっと喜んだ顔すればよかった(笑)

 

 

 

 

 

ゴール後

 

ゴール後は会場すぐそばにある温泉に。フィニッシュ会場のすぐ隣。この近さはほんとに嬉しい。足裏の水膨れ予備軍がしっかりと水膨れに成長しており、まともに歩けなかったのですが笑、温泉でどろっどろの体を綺麗に洗い流しサッパリ。翌朝、フィニッシュ会場からスタート地点に送迎してくれるバスを予約しているので、それまで近くに用意された体育館で仮眠。

 

▼仮眠した体育館。翌朝の天気は快晴!レースは雨に始まり終始曇天気味でしたが、レース翌日の快晴っていうのも、なんだか完走を祝福してくれているようで心地がいいです。

 

 

 

 

 

 

 

まとめ

 

以上で今回の75㎞の旅も無事終わり。相変わらず、めっちゃしんどいけど、めっちゃ楽しい。どんどんロングレースにハマっていきます。

この距離を走るようになると周りからはだいたい変態扱いをされ始めますが笑、スポーツが好きなら、体を動かすことが好きなら、自然が好きなら、ぜひぜひチャレンジしてもらいたいと本気で思います。それだけの価値がある。楽しいし、気持ちいいし、なんといっても達成感が半端ないです(つらいけど笑)

厳しいといわれる上州武尊もなんとか完走しました。75㎞ですが。またひとつ経験値が増えました。いずれはこの120kにも出ると思いますが、その前にまだ、今年FTR100kが11月に控えています。まずはこれもしっかり完走したい!

いずれは100マイル!・・・ですが、ひとつずつ、少しずつ。

 

以上!

 

 

 

 

 

 

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