レースレポート続けます。
まず、キャッチに使った写真について。
誰だこいつは、と思った方!日本人として知っておかないとおそらく恥ずかしい(気がする)ので、今回の記事でよく学んでいただければ幸いです!w
今回のレース(厳密には「武尊山」)と深く関係しております!(ちなみに僕は全然知りませんでしたけど笑)
上州武尊の二大巨頭「剣ヶ峰&武尊山」について
レース前半の… というかレース全体の最大の難所である「剣ヶ峰」と「武尊山」。
▼高低図の前半、緑が濃くなっている2つの山。1つ目が「剣ヶ峰」、2つ目が「武尊山」。
両方ともに標高は2000mオーバー。
ざっくりいうと見ての通り、
1000mアップして(スタート地点からみると1500mアップ)、1000mダウンして、ゲレンデバーティカルを1回挟んでから、また1000mアップして、1000mダウンする、
みたいな修行の道です(笑)
この2つの山をどれだけ余力を残して越えられるか、がこのレースの成否を分けます。
この区間のレポートは「つらいです」とか「急登です」とか「ほんと死にます」とかしか出てこないので笑、ここはいっちょ僕らを苦しめてくれたこの二大巨頭が「いったいどんな山だったのか」、その成り立ちを知ろうじゃないかと!と思ったわけです(僕は知りたくなりました)。
だって、剣ヶ峰と武尊山の間(前武尊)にはこんなのがあったり、
武尊山の登山口にもこんな立派な神社があったり、
これは明らかに山岳信仰の深い山なのは間違いない!
ということで調べてみました。
剣ヶ峰
まずは剣ヶ峰。標高2029m。
富士登山経験者なら「剣ヶ峰」という名前を聞いたことがある人も多いのではないかと思いますが、言わずと知れた富士山頂(3776m)ですね。このことが示すとおり、「剣ヶ峰」という名称の場所は、群馬のここだけではありません。
つまり「剣ヶ峰」には、地名とは違うそもそもの意味があるはず。
wiki先生教えてください。
そもそも「剣ヶ峰」とは…(以下、wiki先生より)
■相撲用語
山の「剣が峰」より転じて生まれた相撲用語「剣が峰」は、ここを境にして体(たい)が残るか否かで勝敗が分かれる土俵際の、特に土俵の円周を形成する俵の一番高い所(上面)の呼称であり、「剣が峰でこらえる」などと用いられる。
■比喩表現
同じく山の「剣が峰」より転じた比喩表現として剣が峰(けんがみね。剣ヶ峰とも書く)があり、「それ以上少しの余裕も無い、ぎりぎりの状態」「絶体絶命」や、「成否の決する瀬戸際」という意味を持つ。また、慣用句としては「剣が峰に立つ」あるいは「剣が峰に立たされる」という形になり、「足がかりが無く、もう後の無い状態になる」という意味で使われる。これはまさに山の剣ヶ峰に立つことを想定した比喩であり、もう後が無く、いつ墜ちてもおかしくない状態にあって、そこを踏み堪えられるか否かで生死が決まる瀬戸際にあることに基づいた表現である。「首相は剣が峰に立つ思いで厳しい外交局面に臨んだ」、「剣が峰の米国経済(剣が峰に立つ米国経済)」、「浮気がばれて、彼は剣が峰に立たされている」などと用いられる。
へぇー!そんな意味があったのか!「剣ヶ峰に立つ」なんてのは、山に関わってるものとしては知っておきたい用語ですね。(一般教養がなくすみません)
ちなみに剣ヶ峰は全国にこれだけ↓あるそうです。(以下、wiki先生より)
■剣ヶ峰等の一覧
剣ヶ峯 :北海道駒ヶ岳の最高峰。標高1,131m。
早池峰剣ヶ峰 :早池峰山と隣接する山。標高1,827m。岩手県所在。
剣ヶ峰 :両神山の山頂。標高1,723m。埼玉県所在。
剣ヶ峰 :伊豆大島にある三原山の山頂。標高758m。
剣ヶ峰 :富士山の山頂。標高3,776m。
剣ヶ峰 :白山の山頂部にある峰の一つ。標高2,677m。石川県所在。
剣ヶ峰 :御嶽山(長野県の御嶽山)の最高峰。標高3,067m。県境からは外れており、長野県内にある。
剣ヶ峰 :長野県と岐阜県に跨る乗鞍岳の最高峰。標高3,026m。
剣ヶ峰 :大山(鳥取県の大山)の山頂。標高1,729m。
なぜか今回登った剣ヶ峰がないのですが…。おそらくここ(群馬)の剣ヶ峰は、武尊山の一部として捉えられているのかもしれません。詳細はわからず!
ちなみに少しレースの写真も。剣ヶ峰に登るまでの道は渋滞でした。
▼振り返るとこんな様子。
こんなに渋滞しているとは思いませんでしたが、まぁここは焦らず、逆に休めてラッキーと思って、ゆっくり進みました。
▼「剣ヶ峰山」山頂。実は「剣ヶ峰」と「剣ヶ峰山」は別物です。
武尊山
続いて、武尊山。標高2158m。
剣ヶ峰と武尊山を比べると、標高は同じぐらいですが、位は圧倒的にこっちが上。なんせ百名山ですから。(花の百名山にも選定されています)
ということで、wiki先生教えてください。面白そうなところだけ抜粋。
武尊山は、第四紀の約120万~100万年前に形成された。八つの主な峰からなる。
■山名の由来
山名の由来は、日本武尊(やまとたけるのみこと)の東征の故事によるものとされている。山麓には約30の神社が点在。日本武尊伝説は近世になってホタカ山の修験者が語りはじめたものと推測される。寛政年間に江戸八丁堀の行者たちが修験道を開設し、山岳信仰の霊場となっていた。 1850年(嘉永3年)に、前武尊に日本武尊の像が建立された。
「日本武尊」
…これ読み方、「やまとたけるのみこと」だって‼
「にほんほたか」って読んだし!笑。これ正確に読める人いるの??
「にほん”ぶそん”」と読まなかっただけまだマシですね。(僕は去年この大会に初めてエントリーするときに「じょうしゅうぶそん、じょうしゅうぶそん」と言っていて相方に激しくバカにされました)
あの像がまさか「やまとたけるのみこと」の像だったとは。ヤマトタケルについては、こちらをご参照あれ。日本の昔の天皇ですね。古代の伝説の英雄だったようです。…ってそれを知らなかった自分、恥ずかしい…。
で、武尊山になぜ「日本武尊」の像が立っているのか?ですが、これは「東征」との関係がある模様。簡単にいうと、「東側にいる蛮族を成敗しにいく遠征」ですね。この遠征のときにおそらくこの武尊山を通ったんでしょうね。
うーん、そう想うとなかなかロマンのある道だったんだな。レース中は「急登、急降、ドロドロ」でただひたすら辛かったけど(笑)
▼ちなみにこちらが「ヤマトタケルノミコト」の絵。おいおい、天皇かっけーな!
やはりそれぞれの山には歴史がありますね。特に「霊山」として修験者が登っていた山なんかはなおさら。こういうことを知った上でその山に接することは、これまた楽しい。
トレランのレースのレポートでこんなこと書いている人間、絶対僕しかいない気がしますが、楽しみ方はいろいろあるってことです。
予想以上のマッドコンディション&泥沼スライディング
一つ目のネタだけだともはやレースレポートではなくなってしまうので笑、話を”レース寄り”に戻して、もうひとつ続けます。
お次はこちらのお題。まずは写真をどうぞ。
はい、だいぶ激しくいきました(笑)写真は撮ってませんが、顔面もまぁまぁ被害を受けております。
今回のレースは2日間とも雨には降られず絶好のコンディションだったんですが、トレイルのサーフェイスはなかなかのマッドコンディション。ていうか、ドロドロでした。
レース前1週間ぐらいでけっこう雨が降ったらしく、その影響で地面は水分を含んでズルズル。
去年は朝から雨だったので、武尊山のマッドなコンディションについては経験済みでしたが、今年は天候が良かったのでまさかまたこんなにドロドロだとは思わず、かなり難儀しました。単純に疲れますよね。
登りも下りもだいぶズルズルで、武尊山の急降が終わったあとの比較的フラットな区間もずーっとドロドロ。最初はある程度避けながらいっていましたが、まぁ、途中から諦めますよね(笑)
で、冒頭の写真。
武尊山からの下山で、ちょっと理由があって調子に乗ってスピードを上げて駆け下りていった矢先、泥沼と泥沼の間に足を置いた瞬間、豪快に滑りまして、左下半身が泥に突っ込むという見事なスライディングをかましたわけです。
上の写真はその直後。
参加された方はわかると思うんですが、単なる泥ではなく”泥沼”のところです(笑)こけたタイミングでは前後に誰もおらず、一人でしばし泥に浸かっておりました。携帯とか無事でほんとよかった…
この後会った誘導の人に「勲章ですね」と励まされ笑、この後のレース展開においても「何が起こるかわからないぞ」と気を引き締め直して、先に進むのでした。
このレポートいつ終わるんだろ。気長にお付き合いください。
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コメント
コメント一覧 (4件)
ブログ紹介していただきありがとうございます。
冷静な作戦変更で、ノーダメージでの完走ほんと見事です。
「あの」泥沼でダイブ、、、。想像しただけでダメージでかいです。続きも楽しみにしてますよ!
次回はMFでお会いしましょう!!
いえいえー!
時系列を追っての記事は、僕基本あまりレースの詳細を覚えていないので苦手なんです(笑)
なので、ネムネムさんのお力をお借りしましたm(__)m
次回はMF‼もうエントリーするしかなくなりましたね!
お互いマイラー目指してがんばりましょう!
引き続きよろしくお願いしまっす!
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