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【雑記】「OMM JAPAN 2019」 参戦レポートの前に、まずはOMMの『楽しさ』を語っておく。

OMM。オリジナルマウンテンマラソン。

イギリス発祥のオリエンテーリング競技だが、馴染みのない人が多いレースだと思う。どんなレースかというのは、下記記事の冒頭に少し纏めてあるのでそちらをご参照あれ。

OMM(オリジナルマウンテンマラソン)2019 開催地決定!

日本では2014年に第1回が伊豆の地で開催され、それ以降毎年フィールドを変えながら開催されている。今年は6回目の開催。

このレース、好きな人は本当に好きで憑りつかれたように毎年参戦している。コアなファンが多い。そして、人間そのものも魅力ある人が多いと思う。事実、めちゃめちゃ面白い。

僕はご存知の通りトレイルランニングも大好きなのだが、トレイルランニングに匹敵するほど、いや、もしかしたらこっちのほうが楽しいかもしれない。(いや、やっぱり両方楽しいので優劣はつけがたいな…)

11月9・10日の2日間、そんなOMMに参戦してきた。参戦レポートも書くのだが、その前にどうしても「OMMの楽しさ」だけを純粋に伝えたくて、まずはこのエントリーをすることにした。

目次

OMMとの出会い

初参戦は2016年のOMM LITE。その当時からトレイルランはやっていたが、もちろん「OMMってなんぞや」という状態から、とりあえず興味の赴くままにエントリーしてみたのが始まり。

OMMには、コア向けの「OMM」と、ビギナー向けの「OMM LITE」の2カテゴリーがあり、まったく別の日程、開催地で行われる。

で、2016年当時はテントなんか持っていないので、そもそも「LITE」しか選択肢がなかった。というか、いきなりOMM本選に出る資格もなかった。

しかし、このOMM LITEへの参戦をキッカケに、「オリエンテーリング」の世界にも足を突っ込み、そして案の定、ハマった。

懐かしの2016年。初日のスタート直前。勝手わからずあたふた。地図読んでる風。
初の藪漕ぎ。もっとえげつないところも通った。
初日が終わると一度宿に帰れる。OMM LITEのいいところ。さっぱり。てか、3年前の相方、ふっくらしてますな。
2日目は雨。OMMでは「OMM ウェザー」といって、雨が降ると主催者は喜ぶ。そのほうが難易度が上がるから。これはこれでいい経験になった。
2日間無事終了。ちなみにLITEの開催地は毎年「白馬」。いいところです。

「走れるだけでは勝てない」という楽しさ

その後も何度かロゲイニングやアドベンチャーレースに出て、ただ走れるだけでは勝てない(上位に行くためには走力も必要だが)、”この手”の競技の面白さに一発で気づいた。

OMMでは走力以外に、読図も含めた山スキル・知識・経験・状況に応じた機転・バディとの連携/協力、と「総合力」が問われるのだ。

ちなみにレベルは違えど、広義には同一カテゴリーといえる街ロゲイベントを、「Regional Running」という名称でちょくちょく主催しているが、参加者の声を聞くに、やっぱり”この手”の競技は楽しいようだ。

きっと走力のレベルに拠らず楽しめるからだろう。そう、その通り。OMMも走力がなくても楽しめるのだ。街ロゲもOMMも、出てみて「つまらなかった」という人をまだ見たことがない。

ロゲイニングやオリエンテーリングの経験がない人は、まずはいろんな街で開催されているフォトロゲやRegional Runningに参加していただければと思うが笑、慣れてきたら、次のステップとして、是非「OMM」に挑戦して欲しい。

ただ、いきなりOMM本選に臨むのは無謀だ。愚かといってもいい笑。リアルに遭難する可能性がある。

なので、まずはOMM LITEにチャレンジしてみてはどうだろう。

というか、Mountain ProjectのメンバーのみんなとOMM LITE マジで出ようかな。(もちろん僕らは来年のOMM本選にも出ますけどね)

惨敗の過去2回

ちなみに、僕らのOMM歴はLITEを含めると3回目。

回を追うごとに一応「山レベル」は上がっている(気がする)。 「山レベル」とは具体的には「読図スキル」を主に指す。

OMMでは毎年開催地が変わり、その開催地の地形によって難易度が異なってくるので一概には言えないのだが、 年々読めるようになっている(気がする)。

OMM LITEは見つけやすい場所にコントロールが設置されていたので、大ロストはしなかった気がするが、地図が読めていたかというと、まぁ読めていなかった。

そして、OMM”本選”への初挑戦となった昨年の「OMM in OKUMIKAWA」では見事に惨敗をかました。直線距離で500m先のコントロールを発見するのに、3時間半かかった。

奥三河は「過去最高に難易度の高いフィールドだった」との参加者の評判が多くを占めているのだが、いずれにしても読図スキルがショボすぎて、初日・2日目ともに、設定されたコントロールの半分程度しか回れなかった。

そしてリアルに遭難しかけた。山の中で且つ登山道ではない”リアル山の中”において「現在地を完全に見失った」ときの怖さを、あの時はじめて知った。

以下、昨年のレポートを書いていなかったので、ここぞとばかり去年の思い出の写真を掲載しておく。

幸いにも”OMMウェザー”にはならず、最高の天気の2日間だった。
こんな地図を読み解きながら「ゲーム」を進める。実際は1日目と2日目で別々の地図が渡される。
マップはゲーム開始直前に配布される。トレイルランナーとはまったく違う雰囲気。
コントロールGET。これがとにかくいやらしいところに設置されていて見つからない。
奥三河のフィールドはとにかく”やばかった”。
リアル”ジャバザハット”をGET。しばらく持ってたら小便かけられた。この表情…。
コントロール発見したけど、すでにこのコントロールの制限時間オーバーの図(コントロール毎に制限時間が設けられているのだ)
初日はロストしたポイントがフィニッシュ地点から遥か遠くで、そこから15㎞ロードを歩いてフィニッシュ地点へと向かった。
テントサイト(初日のフィニッシュ地点)に着いたのは、ご覧の通り夜。速いチームは夕方頃には到着し、そこから「酒盛り」を始める。OMMの楽しみ方もいろいろだ。
OMM LITEとは異なり、”本選”では指定のテントサイトでテント泊をする。よってテント一式もバディーと分担し背負いながら2日間行動する。これは2日目の朝。
2日目最後のポイントはゲレンデを登った先。
公式写真より。先に戻っていた仲間がフィニッシュ地点で迎えてくれた。
惨敗してるのに、あたかもコンプリートしたかのように健闘を讃え合う。
OMM本戦も、カテゴリーがいくつか分かれている。まず「ストレート」と「スコア」。ストレートは指定された順番でコントロールを回る。スコアは自分たちでルートを決める。故にコントロールが見つかるまで次のコントロールに進めない「ストレート」のほうが難易度は高い。ストレートはさらに「A」と「B」に分かれる。AのほうがBに比べて、距離や累積標高が大きくなる。

そして3度目の今年

そして、今年。

詳しいレポートは次回に譲るとして、相も変わらず遭難はしかけたし、初日はまさかのナイトロゲ突入というけっこうヤバい状況にもなってしまった。

…のだが、その状態からの復帰も含めて、何度か「地図を読み切った!」という手応えを得ることができた。

初日は、6/8箇所とコンプリートはならずだったが、2日目は8/8箇所でコンプリート!(ラスト3つはおまけみたいな感じだったけど)

これは確実に「成長」していると言っていいだろう(山を楽しむための必携装備は「いつでもポジティブシンキング」である)。

しかしまぁなんというか、「一筋縄ではいかない」のがOMMの最高に楽しいところなのだと思う。

で、結局何が言いたいの?

…とそろそろ思っている頃だろう。

言いたいことはただ一つ。

OMMは「超絶楽しい」ということ。

なんだよ、その子供みたいな結論。

いや、そうなんだが、こんな形容が一番しっくりくるのだから仕方ない。だって、超絶楽しいんだもん。

あ、もっとわかりやすい表現を思いついた。

OMMは「リアルドラクエみたいで超絶楽しい」

これならどうだろう。え?もっと子供みたいな結論になったって?

いや、そうかもしれないが、この表現もとてもしっくりくるのだから仕方ない。だって、ほんとドラクエみたいなんだもん。

厳密には、モンスターと戦うわけではないし(いや、棘々の植物とかとはよく戦う)、冒険の途中で仲間が増えるわけではないのだが、道なき道を切り開きながら進み、仲間(バディ)と時に対立し、時に支え合いながら、一つ一つのステージ(コントロール)をクリアしていく感覚はドラクエそのもの。

ロングトレイルが「自分と向き合う”旅”」なら、OMMはまさに「RPG」。RPGも旅なのだが、より「冒険」的な要素が強い。そう、OMMはまさに「冒険」。

RPGではステージごとに難敵が待ち受けていて、どう攻略してやろうかと作戦を練る。クリアできるギリギリのレベルで挑むか、相手を圧倒できるレベルまで上げてから挑むか。

あ、これは間違いなく「相手を圧倒できるレベルまで上げてから挑む」ほうがよいのは言うまでもない。まぁ圧倒しなくてもいいけど、挑むフィールドに合った「最低限のレベル」には上げておく必要がある。

でないと、遭難する。(僕はレベルが足りていないので、毎回プチ遭難をしているわけです)

あとはコントールからコントールにかけては「こんなルートで攻めよう」と作戦を立てるのだが、作戦が思い通りにいくこともあるし、そうじゃないときもある。(今年は初日に作戦をミスって、40㎞も行動するハメになった。他の優秀なチームは30㎞。)

OMMでは、パーティーの全滅(遭難)は避けなければいけないので、デフォルト設定で「ガンガンいこうぜ」はちょっとリスキーなのだが、ときにはそういう判断も必要かもしれない。

つまり、これは俗にいう「コンパス直進」というやつで、目の前が藪だろうが崖だろうが川だろうが、コンパスが示す方向へとにかく直進する。目的地に向かって「最短ルート」を辿るのだ。

とにかく何が言いたいかというと、OMMは「戦略性」が問われる「ゲーム」なのだ。

FFでもドラクエでも、RPGゲームを楽しんだことがある人なら、この感覚はきっとわかってもらえるはず。

なので、

①過去にRPGゲームにのめり込んでいた時期がある

且つ

②今は山やトレイルランが好き

という2点が揃っている人は、即刻来年のOMMもしくはOMM LITEの開催日程を押さえておくことをお薦めする。(まだ来年のエントリー始まってないけど)

と、よくわからない強引な着地で、OMMの楽しさをまずは伝えたところで、次からは今年の「OMM KURUMAYAMA-KIRIGAMINE」の参戦レポートに入っていきたい。

▼参戦レポート①

【OMMレポート①】「OMM JAPAN 2019 霧ヶ峰・車山」前日事件~受付事件(2019年11月9・10日)
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【参戦レポート②:装備編】OMM JAPAN 2021 MOTOSUKO(2021年11月13・14日)|「”軽量化”へのアプローチ」 | 山猿日誌 へ返信する コメントをキャンセル

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