【分水嶺トレイル2019 参戦記④】時系列振り返り(スタートまで)

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前回までは分水嶺トレイルにチャレンジして「感じたこと」や「学んだこと」をまず書いた。

実はUTMF以降、レースレポートの書き方を意識的に変えている。まず一発目のレポは、そのレースにチャレンジして「感じたこと」を書くようにしている。

以前は単純に「結果報告」と「時系列振り返り」のセットで終了することが多かったのだが、毎度毎度、時系列での振り返りの中では書き切れない「想い」や「感情」が必ず生まれていて、まずはそれを書くようにしている。

これは「書く」というよりも「書き記す」感覚で、自分の感じた”大切なこと”を忘れないように言葉として残しておきたい、という気持ちが強い。

「時系列の振り返りレポ」も、あとから読み返したときに、レース中の出来事や感情のブレなどが蘇ってくるので、個人的にはそれはそれで面白いのだが、それを読んで「面白い!」と感じる人は、実際にレースに出て同じコースを辿った人であるとか、そのレースに今後出たいと思っている人に限られる気がするのだ。

前回のレポートの最後にも書いたとおり、僕はロングトレイルや今回のような縦走競技などから、人生において大切なことを大いに感じ、学ばせてもらっているのだが、それらは、時系列の珍道中レポートではどうしても書き切れないのだ。話がまったく進まなくなってしまう(笑)

そしてなにより、ロングレースにチャレンジするようになってから感じている「学び」は、別にトレイルランやロングレースや縦走競技に興味がない人にとっても”タメになる”ものだと感じていて、ある意味「普遍的」な気がしている。

なので、こんな弱小ブログをわざわざ読みにきてくれる方にも、何か価値のある内容を書きたい。ロングディスタンスへのチャレンジをするごとに、そんな想いを強くしている今日この頃である。

…と、思いっ切り格好付けた前段はここまでとして笑、時系列レポートに移りたい。

今回の時系列レポ、一つキーワードを上げるとすると「一向に縮まらない相方との距離」だろうか(笑)

いろいろあって超絶長くなりそうなので、飽きたらさっさとページを閉じてYouTubeかTikTokの視聴に切り替えってもらって構わない。(いや、YouTubeかTikTok見る暇あったら最後まで読んでw)

7/12 PM10:00 スタート前・必携品チェック

分水嶺トレイルのスタートは深夜0時。120㎞を踏破するBコースの選手たちが続々と青梅駅から少しいった永山公園に集まる(80㎞のAコースは13日11時に鴨沢スタート)。

青梅駅界隈は過去に4回「青梅高水トレイルラン」に出場しているので見慣れた風景だが、永山公園内にどんな感じで受付会場があるのかと思ったら、なにやら公園の隅っこにヘッドライトの灯りが集まっているエリアが見える。

え、あれ?

はい、あれです。

街灯も特にない公園の隅っこで、選手・スタッフが点けるヘッドライトの灯りを頼りに、選手受付やら必携品チェックやらを行っているではないか。

この時点で「あ、こっからもう自力なのね」と、このレースが通常のトレランレースと異なるものであることを実感する。

選手受付のテーブル。ランタンとヘッデンの灯りのみ。
受付時、点滅ライトとミックスナッツが配られた。いわゆる参加賞だが、両方ともレース中に使用する。ライトは光量が強く、そのまま点滅させると山小屋などで迷惑になるらしく、ガムテープが貼られている。ミックスナッツはレース中の補給食としてありがたくいただいた。

無事に受付を完了し、次は必携品チェックへ。

…と思ったのだが、必携品チェックらしきテーブルやそれらしきエリアも見当たらない。よく見渡してみると、”そこらへん”で”スタッフを自力で捕まえて”やっている笑。おーおー、なるほどなるほど。そういうシステムか。

必携品チェックの様子。もちろんヘッデンの灯りのみで。屋根なんてものは当然ない。これ雨天だったら悲惨。
こんな感じで頑張ってパッキングしてきたものをすべて出す…。見ておわかりの通り、必携品が多い!これらを全部入れると、ザック重量はだいたい10kg前後。
左の「行動食・非常食・水・傷口洗浄水」は必携品の中でも特に欠かせないものだが、やはりこいつらは相当重い。

ちなみに僕が捕まえたチェック担当者はけっこう厳しかったらしく、「ロープの末端処理、これ全然ダメだねー。んーと、ライター持ってる?…え、ないの?山では持つの常識よ。」「ツェルト、これ新品だねー(←口には出さないけど「山ナメんなよ」オーラばんばん)」とか、詰められて内心ヒヤヒヤ。危うく必携品チェック通らないんじゃないかとマジでビビった。

なんとか必携品チェックも通過し、その後はスタート30分前ぐらいのブリーフィングまでしばしフリータイム。再度パッキングを整えた後は、その辺りの暗がりで目を閉じて体を休める。

スタート30分前。ブリーフィング。主催の武田さんからのお話の中で印象的な言葉があった。

「分水嶺トレイルは参加者の持つ力量の答え合わせです。自分の持っているポテンシャル以外、ラッキーなことは何もありません。等身大の答えが出ます。」

「分水嶺トレイルは答え合わせ。等身大の答えが出ます。」
スタート直前。共にレースに参加する、トレイル&山仲間と記念撮影。
Bコースに臨むクレイジーでリスペクタブルな参加者たち。
さて、どれだけの人がゴールに辿り着けるのか。
自信に満ち溢れた良い表情。
この表情そのままに最後まで力強く快走する人。
自信に満ち溢れた良い表情。
この表情とは裏腹に2日目で大失速をかます人。

7/13 AM0:00 スタート

スタート地点は地面に黄色いテープが貼られているのみ。スタートゲートなんていう煌びやかなものは一切ない。そんなものは必要ないのだ。

まさにスタート直前。己の力を信じて、己の力のみを頼りに、これから120㎞の旅に出る猛者たち。
めちゃくちゃ格好いいな、この写真。

幸いにもスタート時点で雨は降っていない。シェルを着るほどではないが、気温も低めでいい感じだ。

去年は”暑さ”に翻弄されたレースだったようだが(7月中旬の開催なので基本は暑い時期のレースなのが普通)、今年は基本雨予報。

今は降っていないが、確実にこの後、遅かれ早かれ降ってくるだろう。でも大丈夫。今回はUTMFでの経験を踏まえ、大金を投じて、ゴアテックスのレインを俺は手に入れている。雨なんぞに負けん。

しかし、ザックが重い。これを背負って120㎞を歩き続けるのはどう考えても辛い。グレートトラバースの田中陽希はこれで毎日毎日歩き続けているのか。彼の超人っぷりが窺い知れる。

刻一刻とスタートの零時が近づく。長旅なので基本リラックスしているが、スタート直前はさすがに高揚感が湧いてくる。不思議と怖さはない。踏破できる気しかしない。この瞬間の表情はきっと極上な笑顔をしているはず。

ソワソワ。ワクワク。

そして、(深夜なので)小さなカウントダウンとともに一斉にスタート。相方とも拳を軽く合わせ、「俺にしっかり付いて来いよ」と心の中でメッセージを送りつつ笑、健闘を誓い合う。

トレランレースのようにスタート直後から颯爽と走り出す者はいない。

一歩一歩、力強く、歩き出す。

この一歩一歩が120㎞先のゴールに繋がっている。

さて、どんな120㎞の旅になるのか。

いざ。

ということで時系列レポ第一弾はここまで。やばい、スタートまでしか進まなかった笑。気長にいこう。

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