来週29日(水)9時スタートで140kmのウルトラトレイルレースへの挑戦が始まる。
今年はすでに仕事納めになっている人も多いようで、年末に向けては今年一年頑張った自分への労いも込めて、”ゆったり過ごすモード”に突入している人もいるだろう。
世の中のそんな流れとは逆行して、僕は来週「KYOTO GREAT ROUND」に挑戦をする。
コロナによってレースからは僕もだいぶ疎遠になっていたが、レースが徐々に再開されていく最近の気運に合わせるようにして、僕の中の”レース熱”も沸々と高まっていた折、年末に一つチャレンジをしてみることにしたのが、この「KYOTO GREAT ROUND」だ。
「KYOTO GREAT ROUND」とは
今回挑戦する KYOTO GREAT ROUND のレースプロフィールは下記の通り。
距 離:140km
累積標高:6200m(予定)
コース :大津市なぎさ公園〜如意ヶ嶽〜比叡山〜蔵馬〜嵐山〜亀岡〜ポンポン山〜大山崎〜観月橋〜大岩山〜音羽山
エイド :6箇所(比叡山 山幸橋 嵐山 亀岡 淀川河川敷 他1箇所)
制限時間:12月30日15時(スタート時間に準ずる)
定 員:150名
ポイント:ITRA 5~6ポイント申請予定、UTMB QUORIFY RACE申請予定
運 営:トレイルフェストランニングカンパニー
主 催:KYOTO GREAT ROUND 実行委員会
京都といいつつ、スタートは滋賀県大津市なのだが、スタート後すぐに京都に入ってからは、東山〜北山〜西山という京都を囲む山脈を巡り、後半は京都南側の市街地エリアなども含めながら大津まで戻ってくるという総距離140kmの旅。
どんなところを走るかは、衛生写真版で見るとよりわかりやすいかもしれない。
こんなクレイジーなレースに久々に挑戦する今の心境について、なんだかこれまでのそれとはちょっと違った感覚を持っているので備忘録として書いておきたい。(ここからようやく本題)
ロングトレイルの醍醐味は「心を動かされる」こと
あまりにも久々のロングレースなので、今の心境を一言でいうと「なんだかふわふわしている」だ。
緊張も不安もないのだが、昔みたいな「挑戦を前にした高揚感」もないし、いいんだか悪いんだか怖いぐらいに「平常心」だ。
平常心はいいことなのだが、レースに向けてもう少しテンションを上げていく必要があるので、とりあえず過去に自分が挑戦したロングレースを振り返ってみることにした。
その時の感情を呼び起こす作戦。(こういう時にブログやってて良かったなと感じる)
下記が該当記事なので、僕の長い文章にお付き合いいただける物好きな方は是非読んでほしい(けっこういいこと書いてあるから笑)。
まずはこちら。これは初めて100マイルレースに挑戦した2019年UTMF後の記事。
次はこちら。2018年の上州武尊スカイビュートレイル。僕の過去最長記録はこのレースだ。距離129km、累積標高9000mの山岳レース。33時間半の戦い。
そして、僕の中で忘れられないのがこれ。2019年の分水嶺トレイル。距離は120kmだが累積標高も12000m。衣食住すべての荷物を背負っていくつもの山を踏破していく山岳縦走レース。
読んでいただけただろうか。(え、特に読んでないって?)
この過去の文章をすべて読み返して一番感じていることは、どのレースでも何かしら「心がめちゃくちゃ動いている」ということだ。
つまり、参加したすべてのレースにおいて、その「挑戦」が何かしらの「感動」をもたらしてくれているということ。
別の言い方だとなんだろう。「心を揺さぶられている」という感じだろうか。
どのレースももちろん簡単なものではなかったが、「挑戦」したことでしか得られなかった「経験」を通して僕は多くのことを学んできていたのだな、と。そんなことを改めて感じた。
今回はどんな感動が待っているのだろう。
どんなレース展開が待っていて、僕はそこで何を感じるのだろう。
ずっとポジティブな感情でいけるのだろうか。それともネガティブな感情とも対峙するのだろうか。その時自分はどのような対処をするのだろうか。
さっき「怖いくらいに平常心」などと書いたが、狙い通りなんだかちょっと今回のレースもワクワクしてきたぞ。テンションちょっと上がってきた。楽しみだ。
完走への「妙な自信」の正体
繰り返すが、先ほど今の感情(この記事を書き始める段階での感情)をこう書いた。
あまりにも久々のロングレースなので、なんだか気持ちがふわふわしている。緊張も不安もないが、高揚感もないし、いいのか悪いのか怖いぐらいに平常心だ。
これは別の見方をすると「感情」というよりもちょっと「境地」に近いかもしれないな、と書いていて思った。
では、なぜこんな「境地」に至っているかというと、これはつまり「自信」なのだと思う。そう、今回はなぜだか「妙な自信」があるのだ。
もちろん今回の距離は僕にとって”過去最長”であり、そういう意味では未知は未知なので「何が起きるかわからない」という多少の不安はある。
だが、そういったアンコントローラブルな部分を抑え込めるだけの「経験値」が今の僕にはある(と思っている)。
2018年の上州武尊、2019年のUTMF、分水嶺へ経て、その後コロナでレースがなくなった2020年以降には、夏にはアルプスをはじめ、高い山に登りまくった。百名山はいつのまにか60座を超えた。
そして、敏腕コースディレクターの相方監修のもと、完全プライベート企画で「西東京ぐるり100k」なんていうロングトレイルもやったりした。
距離は40-50kmだが、「丹沢トランス(丹沢to山中湖)」や「TTT(丹沢to高尾)」など、日帰りの長時間行動などもいくつかやったが、いずれも体力的に余裕を持って走破できた。
昨冬はついに「雪山」まで始めてしまった。
まったくもって飽きることなく、いまだに「山の魅力」に惹かれ続けている。
さらに今年は、「とりあえず月間行動距離300km」を目標にランに山に取り組んできたところ、本当にゆるゆるとだが体も少ーしだけ絞れてきた。(やっぱり体が軽いと動ける)
こんな感じで、140kmを完走できるだけの「根拠」は意外とたくさんあることに気付いたのだ。
まぁとはいっても、冬の京都なので寒さが厳しくなることは容易に予想されるし、この週末の寒波で雪が降れば山では積雪も残って、朝晩には凍結もあるだろう。
なにより慢心や過信は最大の敵だ。
油断すると足元をすくわれるので、自然に対する尊厳を忘れずに、あとは、「冷静と情熱の間(の気持ち)」と(古いかw)、「何が起きても動じない懐の深いメンタル」と、レジェンド鏑木さんよろしく「楽しむ勇気」を備えて、しっかり準備をしたいと思う。
何事もなければ今回は必ず140km完走できるはず。
ちなみに…
僕は過去に年末のほんと最後の最後にこんな事態になった経験がある。
DOPAN | 山猿(@dopan0721)がシェアした投稿
旅行先の伊豆の温泉宿でのぼせてぶっ倒れて、石の階段に頭を強打し素っ裸のまま流血しながら気を失ってた事件w
本当に最後の最後まで何が起こるか分からないのが人生だ。
皆さん、今年も最後まで気を抜かずに過ごしましょうね!(説得力なし)
▼レースレポはこちら
コメント